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最新鋭護衛艦、海自へ引き渡し

 3月7日、三菱長崎造船所で建造されていたあきづき型護衛艦の2番艦「てるづき」の海上自衛隊への引き渡し式が行われました。建造費は約690億円。

  「あきづき型」はこれまでの護衛艦とは異なり、「ミサイル防衛」に従事するイージス護衛艦の「防衛」と補完を主目的として建造されているものです。そのため最新鋭の対空レーダーや射撃システムを備えた、イージス艦に近い機能を持ち合わせています。

 (1)マストはレーダーに映りにくいステルス設計、(2)最新の多機能レーダー搭載でミサイルや航空機などの探知性能が飛躍的に向上、(3)主砲は新型イージス護衛艦と同一、(4)射程延伸と同時多目標対処能力を向上させた発展型の対空ミサイルを搭載しています。

 引き渡し式で防衛省の左藤政務官は「新たな脅威や多様な事態に実効的に対応するとともに、本格的な侵略事態に備えるために訓練に精練して任務につくよう」と述べ、脅威をあおり軍事力での対抗姿勢を鮮明にしました。

 女性11人を含む約200人の海自隊員たちは艦内に乗り込み、母港となる横須賀基地へ向けて出港しました。およそ1年の訓練を経て、イージス護衛艦ちょうかいを「防衛」・補完する任務に就くことになります。

 三菱長崎造船所では3年連続で 「あきづき型」3隻を建造。艤装工事中の3番艦「すずづき」は1年後に引き渡し予定です。

 一方、同日付で舞鶴基地の「護衛艦みねゆき」が除籍となりました。「みねゆき」と近く退役する3隻(さわゆき,いそゆき,はるゆき)を、尖閣諸島の警戒強化のため、魚雷やミサイル発射装置などを外して海上保安庁の巡視船に転用することが検討されています。しかし、いま喫緊に必要なのは外交努力でしょう。

(2013年3月7日)