4月4日、防衛庁はテロ対策特別措置法に基づく「協力支援」としてイージス艦「こんごう」など3隻の自衛艦を4月10日午前9時半に佐世保基地から戦時派遣させることを決定しました。派遣されるのはイージス艦こんごう、護衛艦ありあけ、補給艦はまな、で人員は約580名といいます。
「はまな」は今回で3回目の派遣となります。「こんごう」と「ありあけ」は長崎三菱造船所で建造されたものです。見逃せないのは、「こんごう」と「ありあけ」は3月9〜12日に米原子力空母カールビンソンなどと共同訓練をしていることです。
「こんごう」には現在インド洋へ派遣されているイージス艦「きりしま」よりもさらに高性能の「リンク16」とよばれるシステムが搭載されており、短時間により多くの戦闘情報を米軍と交換することができる、最強のイージス艦です。当初より「こんごう」派遣は画策されてきましたが、集団的自衛権に抵触するなどと与党内からも異論が出され、延期されてきました。今回の出航はアメリカの起こした不当極まるイラク戦争のどさくさにまぎれ、基本計画のなし崩し的延長をも狙うものです。
とりわけ居住性を最大の理由にあげて派遣を強行した「きりしま」は現地には3ケ月あまりしか滞在しないことになり、通常の護衛艦との差はなく国民を愚弄するものです。