このはなさくや図鑑 〜美しい日本の桜〜

桜の名所と銘木あれこれ−サイト管理者の旅日記

桜の誕生した場所、残されてきた歴史、桜に携わった人々。
そこを訪ねれば、その桜がもっと愛おしくなるものです。

願成寺の中将姫誓願桜
 (岐阜県岐阜市大洞)

ここは岐阜県〜
願成寺の境内にある昭和4年(1929年)国の天然記念物に指定。
中将姫誓願桜を報告します。
願成寺(がんじょうじ)は、岐阜県岐阜市大洞にあります。
伝承では、壬申の乱にて勝利した大海人皇子の側にあった
この地の豪族、村国男依が、大海人皇子より授かった観音像を
美濃国芥見の地に祀ったのが最初といわれています。
境内に入ると、目の前には中将姫誓願桜が見えます。
満開のタイミングだと着て良かったと思える瞬間です。
樹齢は1,200年以上といわれています。
悲しい伝説が残る桜です。
中将姫は美貌と才能に恵まれた女性で、
9才の時に孝謙天皇の召され、琴を弾いて、褒美として玉の簪を
賜りました。中将姫が成長するにつれ、その才能はますます人々に
知られるようになります。
15才の時には三位中将の位となります。ところが継母の照日前は、
こうした姫を次第に嫉妬するようになり、ついには殺そうと謀を
巡らします。しかし、中将姫の身をあんじた家来によって
危うく難を逃れることができました。
それからも執拗な追っ手から逃れるために、諸国旅し、
やがて美濃国の願成寺にたどり着きます。
ところが長い旅の末だったため、中将姫は病に伏せます。
病気平癒を観音菩薩に祈願したところ快復したことから、
後世の女性の守護を祈って、中将姫が桜を植えたという
伝承が残っています。
中将姫誓願桜
高さ約8m、幹周は約4.5m
美しい八重咲きのヤマザクラです。
次々に若いひこばえによる更新がされており、
可憐でいてしかし堂々とした桜です。

桜が好きな方は一度は見て下さい。
素晴らしい桜です。

この桜をもう少し知りたい方は、下記より桜図鑑をご覧下さい。
 
 セイガンザクラ
 
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文・撮影:藤原 このはなさくや図鑑
〜美しい日本の桜〜