このはなさくや図鑑 〜美しい日本の桜〜

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種名または品種、栽培品種名
Cerasus × subhirtella (Miq.) Masam. et S.Suzuki f. hisauchiana (Koidz. ex Hiauti) T.Katsuki et H.Ikeda
ヤブザクラ
藪 桜

 マメザクラに比べ花が大きく、下向きに付ける。
花床筒はややくびれた筒状鐘形
萼片は卵状三角形
葉縁は欠刻状重鋸歯

<花の色>
 白色「9201」
<花弁の枚数>
 5枚
<花の形>
 一重咲き 小輪
<花の時期>表記のない場合は近畿基準
 4月上旬 東京都基準
<特徴・来歴>
 (エドヒガン × マメザクラ)
 関東地方の丘陵地に見られる桜です。成立に諸説、様々あるサクラです。
 マメザクラとエドヒガンの交雑種と考えられています。大原隆明氏によると現在生育しているヤブザクラは一固体からの栄養繁殖によるもので増えたのではないかとの興味深い論文もあることから、謎の多いサクラといえます。倒伏してもすぐ、倒れた枝から出根します。おそらく側根によるひこばえ更新や薮状に立ち上がる性質から、倒伏を繰り返しながら広がったもの、セルフによる実生散布など色々と考えさせられます。
 国の絶滅危惧種(TB類)
 染色体数 2n=24 


<成立に関係しているサクラ(種)>
C.jamasakura
C.sargentii
C.leveilleana
C.speciosa
C.itosakura
C.incisa
C.apetala
C.companulata
C.maximowiczii
C.pseudocerasus
C.avium
不明


文・撮影:藤原 このはなさくや図鑑〜美しい日本の桜〜
桜樹学・桜の世界1-P107-108

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