第42章 年末

「ちょうどあみさんが敗者復活コーデを買ったタイミングで良かったね!」
 モモカさんが髪を束ねながら言う。あみがたまたま買ったコーデの色違いをモモカさんが持っていたので、ツインズの前にデュオしたのだった。そして、イメチェンしていたモモカさんが次のステージに備えて髪をツインテに戻しているのだ。
「モモカさんがうさぎの耳なら、私は敗者復活でわんわんひゅーいを買ってきましょうかね。あれだとショーパンも可愛いですし、ミックスコーデにも使えそうです」
「でも、尻尾付いてるよ?」
「えっ、あ、そうですね…ミックスはトップスとかにするしかなさそうですね」

 ツインズのステージを見ながら、あみが
「わんわんコーデ、可愛いよね。この前とみが着てたのも可愛かったし」
「じゃ、れみに借りる?あたしは前のでいいからわんわんデュオやろうよ」
「いいね!」

 相変わらず、こんな感じでプリマジをしていた3人。帰り道で立ち寄ったリサイクルショップのガンプラコーナーで。
「なんか、最近ここが普通に通り道になってませんか?」
「まぁ、ガンプラ部になってるし、品ぞろえが毎回変わるし」
「へぇ、忍者のSDガンダムもあるんだね。F九ノ一改。Fは何?」
「F91って映画に出てきたガンダムがモチーフだからね」
「そういえば、その映画、今度BSでやるってネットニュースで見かけた気がします。91とくノ一をかけてるんですね」
「何時かな?帰って録画予約しようっと。って、これ定価より安いよ。今模型屋さんの店頭に普通にあるやつだから中古価格なのかな」
「あ、見てください!レオパルドってのがありますよ!」
「旧キットで強化型のほうだね。キン肉マンのレオパルドン同様重火器系だかられみの好みかもね」
「それも、この前のジャスティスガンダムと同じ赤いガンダムですしね」
「よし、わたしが二人にそのプラモ、プレゼントするよ!もうすぐクリスマスだし」
「いいの?ありがとう!」
「私たちもあみにガンプラをプレゼントしましょうか?」
「うーん、次に作る予定のやつ、ちょっと高いんだけど…」
「じゃ、あたしとれみの二人からってことでいいんじゃない?」
「ありがとう。RGってちょっと上級者向きっぽいやつなんだけど。骨組み作って装甲付けていく感じで、ちゃんと変形するユニコーンガンダムがあるんだ」
「昔東京で見た角が開いてユニコーンロボからガンダムになるやつですか?あれのプラモデルなら私も見たいです」
「それ、買いに行こうよ」

 そして、いよいよクリスマス本番。
「とみはクリスマスベルの赤なんですね」
「へへ、もう定番中の定番だけどね」
「私は敗者復活できらめきのプリンセスの赤を買ったんですけど、赤ということでこれもいいかなと」
「二人が赤なら、わたしはケーキ作りのイメージで赤いショコラティエにしようかな」
 そんな話をしていると、赤いミックスコーデのおいらんさんが楽屋に入ってきた。
「お、赤い人発見!」
 そのタイミングでぜんいつさんが声をかけてきた。
「こんにちは。一緒にプリマジしませんか?」
「あ!ぜんいつさん!今赤いコーデありますか?」
「セブンスコーデのなら…」
「よし!じゃ、あそこのおいらんさんも誘って全員アカレンジャー戦隊をやろう!」
「なるほど。私が5人目の赤ということですね」
「5人目って言っても、最初にセンターのポジションですよ!」
 話が固まってから、あみは半ば強引においらんさんを誘った。
「確かに赤いコーデですけど、これ、ひなまつりのTシャツだから、別の赤いコーデ探しますね」
 幸い、おいらんさんも協力してくれて、無時赤い5人ライブが出来たのだった。

 3人が楽屋に戻ると、ちょうどいなりさんとFOXさんがクリスマスベルで色違いデュオをやりに来ていた。
「あ、とみさんもクリスマスベルですか!」
「もし良かったら、クリスマスベルでジョイントできますよ」
「いいですね。そのほうがイベントっぽいですね!」
「結局、定番のクリスマスライブもすることになりましたね」

 クリスマスが終わると、あっという間に年末だ。
「さて、年越し蕎麦用のパックの天ぷらそばに加えてうさぎとたつの絵の行く年くる年蒲鉾も買った!あとはプリマジで紅白ライブをするのみ!」
 あみはプリマジに向かった。
「うーむ、敗者復活、まだいくつも残ってるけど、この前のガンプラとかもあって金欠だしなぁ…でも、チムムのプリンセスコーデだけは着たいなぁ…」
 あみはとりあえず一番着たいコーデだけ買って、ファッションランウェイで着てみることにした。
 そして、ウキウキしながら楽屋に入ると、
「あ、ちょうど良かった!あみさんに年末の挨拶がてらフレカを置いてメッセージ送ろうと思ってたんですよ」
「手間が省けましたね。紅白ライブやろうと、れみに赤いコーデ借りてきたんです。このコーデ、ロングスカートなのに透明な部分があってミニスカートみたいにも見えて面白いから着てみたくて」
「わたしもプリンセスコーデの色違い用意したんですけど、私も赤ですね」
「まぁ、女子は紅組だし、赤赤でもいいか。年越しデュオ、やりましょう!」

「うーん、白はメモリージュエルがあったか…」
 クレアさんと別れた後、手持ちコーデをチェックしていると、モニターでメモリージュエルの赤を着ているプリマジスタを見かけた。
「あの子…どこかで」
 なんとなく見覚えがある気がして、フレカボードを見る。
「あかりさん…」
 あみは暫く考えて、
「あ、10月にフレンド紹介に居合わせたら呼んでくれた人だ!」
 あみは楽屋にあかりさんが戻ってきたのを見るなり、
「10月はお世話になりました!」
「えっと…あなたは?」
「フレンド紹介で呼んでもらったあみです!良かったら、紅白デュオしませんか?」
「はぁ…それは構いませんが。では、よろしくお願いします」
 半ば呆気にとられながら、あかりさんは紅白デュオに応じてくれた。

 さて。紅白デュオもしたことだし、帰ろうとしたら、いなりさんが昔ジェニファーのマナマナだったリューメのコスを着たいなりさんが声をかけてきた。
「紅白デュオの白組やってます。どうですか?」
 あみの手元にはれみから借りた赤コーデがもう一つあった。情熱のシンフォニアドレスだ。
「じゃ、今年のプリマジおさめ。よろしくお願いします」

 あみはこうして、白組も紅組も両方で紅白デュオをして今年のプリマジを終えたのだった。

「それでは皆さん。よいお年を」


今回のフォト
                                           
今回のソロ・デュオ・チームユニット

モモカさん&あみ


モモカさん&れみ


あみ&とみ


れみ/ぜんいつさん&あみ/とみ&おいらんさん


あみ/FOXさん&れみ/いなりさん&とみ


あみ


クレアさん&あみ


あみ&あかりさん


あみ&いなりさん


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