第７章　いろいろやってみよう

　第７章　いろいろやってみよう
（スタジオ歌唱・ジョイントライブ・ブランドコラボ）

「えっ？今日はスタジオでそのまま歌うの？」
「スタジオでソロライブすれば、抽選で限定Ｔシャツプレゼントってのをやる事になったんだぞ」
　あみは今日のプリマジスタジオについてみゃむ達と打ち合わせをしていた。新企画でスタジオでそのまま歌えるとのことだ。

　あみはさっそく試してみた。そして…
「残念！コーデメイツが持ってきたのは普通のコーデチム！」
　限定Ｔシャツではなかった。

　楽屋にれみととみが顔を出した。
「限定Ｔシャツ、残念でしたね」
「ま、いいけどね。結構投票の参加賞とかで貰ったＴシャツもあるし」
「あたし、プレミアムプラン入ってるから、そっちの限定Ｔシャツなら買えるけど」
　そう言うとみに促されてあみはＴシャツショップに言った。
「あたしは、れもんさんの勧めもあって、みるきちゃん推しのだおＴシャツ買ったけど」
「新入荷はひな先輩推しのおしゃれ番長Ｔシャツか…ひな先輩にはお世話になってるし、買おうかな。本当にプレミアムカード借りていいの？」
「別に減るものじゃないし」
「うーむ、後輩に頼るダメ先輩になってしまった…」

　そんな訳で、あみはおしゃれ番長Ｔシャツを着て家に向かった。
「あれ？あみ、いいＴシャツじゃん！」
　たまたまひなに会った。
「あ、ひな先輩！なんでこんな所に？」
「アシックスのスニーカーのイメージモデルに選ばれてね。ＣＭのために履き慣れようと思ってね」
「それでかっこいいスニーカーを履いてるんですね」
「あ、せっかくだし、二人でこの格好でプリマジしようか」
「いいですね」
「楽しみじゃん。行こう！」

　結果としてスタジオ限定は逃したが、幸運のＴシャツは手に入ったと思うあみなのだった。

　別の日。今日はとらいあんぐる☆ＡＲＴのライブをしようと三人で待ち合わせをしていた。
　あみは時計を見た。５分前だ。
「れみ、大丈夫かな？あの子、時々遅刻するし」
「そうなの？」
　とみもだんだんタメで話すのに慣れてきた。
「あ、誰か来たみたい」
　やってきたのはモカ★さんだった。
「あ、あみさん、お久しぶりです。えっと、モモカはまだみたいですね」
「モカ★さんも待ち合わせですか」
「ええ、そうなんです」
　そこにれみがモモカさんと一緒にやってきた。
「前にあみとプリマジしてた人かなって声かけちゃいました」
「私もあみさんの仲間の他の方ともプリマジしたいなと思っていたのでつい、話が弾んでしまって」
「ということは…」
　あみが口を開いた。次の台詞はれみの予想通りのものだった。
「今日は言い出しっぺのれみがセンターで、モモカさんたちとのジョイントライブって事になるね！」
「え？いいんですか？」
　いきなり方針が決まって、モモカさんが少し驚いたように答える。
「これがうちの基本パターンですから」
　れみが答える。
「それでは、よろしくお願いします」
「こちらこそ」
「さすがに急だから、コーデ揃えるのは難しいですね」
「じゃ、お気に入りのドレス系で賑やかライブといきましょう」
　とんとん拍子に方針が決まり、ジョイントライブが始まった。

「楽しかったね」
　そう言いながら解散すると、いきなりれみの目の前に魔法陣が出現し、まつりとみゃむが出てきた。
「おう、れみ！さっきのプリマジ、最高だったな」
「今度は私たちとジョイントしない？入ってる仕事まで、少しだけ時間があるんだ」
「もちろんＯＫ！れみのコーデ、雑誌付録だから全員使えるし、次はお揃いライブでいこうよ」
「すごく華やかなステージになるね！」
　お揃いライブが終わった後、ふと、あみが訊いた。
「そういえば、まつりちゃん、仕事って？」
「みゃむに頼まれたんだけど、今度、JENNY LOVEの新作で、どっちの色がいいかの投票を番組ですることになって、みるきちゃんとひな先輩がそれぞれの色を着てＭＶを作るんだけど、それの公開収録をやるんだ」
　そう言えば、ひな先輩はスニーカーのブランドコラボの仕事もしてたし、最近はプリマジスタも色々広告塔になってるんだな、と思い、ふと気になった。新作の服を着るのはまつりじゃないのだろうか？
「え？まつりちゃんは？」
「私は真ん中で自分の服で。両方を公平に引き立てるためにね」
「なるほど」
「見に来てくれたら、JENNY LOVEのＴシャツも貰えるから、良かったら見に来てね」
「絶対行く！」

　そんな訳で、あみたちは公開収録を見に行った。
「うーん、ピンクは可愛いし、黒もかっこいいから迷うなぁ…」
「あたしはピンクがいいな」
「確かに、さくらんぼ型のキルティング地だったら、かわいいほうがいいかもしれませんね」
　れみがそう言うのを聞きながら、あみはとみがピンクの方を着てイリュージョンで飛ぶ姿を想像した。
「うん。天使だわ」
「え？何が？」
　とみはきょとんとした。

　そして、数日が過ぎた。
「投票結果はピンクだったね」
「あたし、さっそく買っちゃった」
　とみは嬉しそうだ。
「わたしは以前に買ったシンプルＴとビスチェの重ね着は速攻で買ったよ」
「え？それ見たい！」
「じゃあ、次のチームライブは二人はそれを着てですね」
「れみはどうするの？」
「投票の参加賞のＴシャツで着こなしアレンジを考えてみます」

「こんなのはどうでしょう」
　れみのアレンジを見て、とみが
「わぁ、いい感じ！これはれみがセンターかな」
「だね。オリジナリティも出したいし」
　あみも賛成した。

　こうして、ブランドコラボライブをして、控室に戻ってきた途端あみが
「あっ、しまった！」
「どうしました？」
「せっかくだから、シンプルＴシャツは公開収録のＴシャツに変えようと思ってたのに、忘れてた！」
　このあたり、ブランドとコラボしようが、通常運転なとらいあんぐる☆ＡＲＴなのだった。

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