長生高校マンドリン部
梨葉館(定時制の食堂)入り口 左の二階建てが梨葉館 右は階段教室
弦 楽 部 「梨葉」 第10号 昭和44年(1969)3月発行より
「恋と愛はどう違うのかなあ。」「恋はレモンようなもので、愛はビフテキのようなものだって。」
「じゃ、恋愛って何だ。」「恋愛はその中間にあるものだよ。」「ふうん。???」
ある晩秋の日の午後の会話である。これがあのうどんの香りの中から生まれ出た会話とは誰が想像しよう。
しかし、彼等は正真正銘のマンドリン部員である。と同時に夢限りなき若者である。
十数年前、数名の音楽好きの手によってこの世に生まれ出たこのクラブも、現在では総勢六十名。
その大半がうるわしき?オンナノコというのだから長高の男性諸君にとっては、さしずめ羨望の的といったと
ころだろう。また部員不足に悩む運動部にとっても、部員六十名というのはうらやましいようだ。
しかし、よりよいマンドリン演奏を志す、我がマンドリンクラブとしては まだまだ部員が欲しいのが現状である。
ハート型をした小さなピックと、指先から一人で三人分位の音を出す事を要求され、特に演奏会前の練習で、
少しでも音をゆるめようものなら、たちまち指擇者のオッカナイ声がとんでくる。そんな時の彼等の指先は、うら
めしきマメに泣いている。しかしそのマメも、考えようによってはどこか愛らしい。
さて、その彼等が最も愛好している、御存知”丘を越えて”は、きょうもまた、マンドリンの甘美な音色に乗っ
て聞こえてくる。その軽快で明るいメロデ-は、受験に追われる高校生活の中で、忘れられた青春のある一面
を思わせる。
五時までの練習が終わってからの梨葉館には、練習中とはまた違った彼らの息吹きが、発散する。会計の
お兄さんは、メガネを光らせて部費の請求に歩き回り、むこうの方では、人生論。こちらの方では、気の合った
者どうしのフォークソングや合奏、雑談。そして中には、夕焼けの空を見つめて一人もの思いにふける、ロマン
チックな女の子もいる。ここにもマンクラの良さがあり、もう一つのマンクラの姿が動いている。
我が長高マンクラにとって、最大の行事は何といっても『定期演奏会』である。今年の定演は期末試験2日前
という強行な日程の中で行なわれた。そしてその厳しさにこっそり泣く者もいた。しかしその口からは、不平は
もれない。定演の終った時の溢れ出る充実感は、彼等自身でなければわからないだろう。
今、彼等はマンドリンクラブの明日をその肩に背負って、「よりよいクラブ」を目指している。それに欠くことの
できないものは、何よりもまず、マンドリン演奏の楽しさと、音楽を通じての心と心の触れ合いを感じることであろう。
明日も、あさってもグランドの隅の梨葉館からは、一番星が出るまで、彼等の練習が続く・・・
――いざ行け 遥か希望の 丘を超えてーーー
丘を超えて
梨葉館一階の食堂 マンドリン部の練習場所 梨葉館二階の和室 部のミーティングなどで利用した
第2回定期演奏会 昭和41年(1966) 6月18日(土)長高体育館
第5回定期演奏会 昭和44年(1969) 茂原市民会館 (「梨葉」 第11号 昭和45年(1970)3月発行より)
第7回定期演奏会 昭和46年(1971) 6月13日(日)茂原市民会館 第8回定期演奏会 昭和47年(1972) 6月11日(日)茂原市民会館
マンドリニストの群れ マンドリニストの群れ
組曲「サハリンの旅より」 明日に向かって撃て
ヴェルレーヌの三つの詩に寄せる3楽章 他 アンデルセン童話による劇的組曲「人魚} 他
第9回定期演奏会 昭和48年(1973) 6月17日(日)茂原市民会館 第10回定期演奏会 昭和49年(1974) 6月16日(日)茂原市民会館
ローレライ・パラフレーズ 牧人の王
交響詩「北夷」 鉄道員
喜歌劇「詩人と農夫」序曲 他 楽詩「雪の造形」 他
第11回定期演奏会 昭和50年(1975) 6月22日(日)茂原市民会館 第13回定期演奏会 昭和51年(1976) 6月27日(日)茂原市民会館
序曲ニ短調 海の組曲
メリアの平原に立ちて オリーブの首飾り
交響譚詩「火の山」 他 交響詩「失われた都」 他
第14回定期演奏会 昭和52年(1977) 7月2日(日)茂原市民会館
童謡集「幼き日の思い出」
故郷への旅路
パストラル・ファンタジー 他
マンドリン部 「梨葉」 第35号 平成7年(1995)3月発行より
どうも皆さん、こんにちは。マンドリン部です。『何?それ』 『そんな部活、存在してるの?』等と
思っていらっしゃるそこの貴方!酷いなあ…つとに。今日はそんな貴方の為に特別、我が部の事
をお教えしましょう。
部室:素晴らしいかな。自然と一体化のできる、プール傍のプレハブ
部員数:男子一名・女子十一名の計十二名(着実に増えつつあるのだ)
特色:とにかく明るい(女子が多い所為でしょうか)
活動日:土、日、休日以外は殆ど練習
発表の場:校内オータムコンサート…etc
う~む。取り敢えずはこんなところでしょうかねエ。
ああ、そうそう。一番の特色を忘れるところでした。何と云っても、上下関係と云うものは、一切
存在していない(と、私は思うのだが・・) この事を語らずには、マンドリン部とは云えないでしょう
からね。うん。
最後になりますが、これからの更なる飛躍(?)を目指し、我が部は日々の努力を怠らず、精一杯
やっていく事でしょう。ですから、是非永~い眼で見てやって下さいね。
以上、マンドリン部でした。
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