金 峰 山きんぷさん (2599m) No.68

登 山 日 2003.08.11
コ ー ス 大弛峠(2360m)〜朝日岳(2579m)〜賽ノ河原〜金峰山(2599m)〜大日岩〜大日小屋〜富士見平(1805m)〜天鳥川(1806m)〜瑞牆山(2230m) 往復(ピストン)
所要時間 11時間10分(大弛峠から金峰山への往復:3時間30分)
天   候 霧・曇/一時晴
メンバー 単独

10日夜、広河原へ向かう道路は、閉鎖中('03.10まで)の南アルプス林道に加え、奈良田からの南アルプス公園線までもが、台風による落石で通行止だった。そのため北岳登山をあきらめて、奈良田から甲府盆地を横切り、塩山から川上牧丘林道(山梨県側は、崩壊改修工事のため、通行の時間制限有り)を経て大弛峠まで来たのだった。

5時30分、大弛峠西側の登山口から、霧の中を金峰山に向けて出発。登山道は、シラビソ林に囲まれた尾根上にあり、小刻みなアップダウンを繰り返して、朝日峠・朝日岳へと進む。朝日岳を過ぎ一度下って、ベンチがある鞍部から再び登りハイマツ帯になると、そこが賽ノ河原である。「霧の賽ノ河原も幻想的だな」などと思っていると、すぐに金峰山の山頂に到着した。(金峰山まで1時間30分)


大弛峠からの登山道

賽ノ河原

山頂では、大弛峠や金峰山小屋からの登山者3名と居合わせたが、みな霧のために引き返していった。しかし、晴れるのを期待しながら、瑞牆山下の富士見平まで行ってみることにする。西に向かいすぐに、目の前を何か大きな物が塞いだ・・・たぶん五丈石であるが姿は確認できない。右に迂回して、ゴロゴロした岩の上をペイントを頼りに進むが、先が見えないので長い行程に感じた。

金峰山から富士見平へは、高低差約800mを下ることになる。森林帯に入り、しばらくすると大日岩に到着。この辺りから、金峰山を目指す登山者とすれ違うようになるが、挨拶は「晴れるといいですね」であった。無人の大日小屋付近の水場で喉を潤し、飯森山の左斜面を巻いて下り富士見平に到着した。(金峰山から2時間)

富士見平は、瑞牆山荘方面から登ると金峰山と瑞牆山の分岐で、広場になっていた。休憩しながら、瑞牆山へ登るか思案。せっかく来たのだから、登ることにした。

 瑞牆山のページへ

富士見平から瑞牆山へ登り、来た道を引き返す。つまり、もう1度金峰山に登ることになる。森林帯の登山道を、心拍を一定に保ちながら登る。大日小屋・大日岩を過ぎて、砂払ノ頭(2317m)まで来たとき、金峰山方面の視界が開けて尾根道となった。朝は霧でわからなかったが、尾根の南側は千代ノ吹上と呼ばれる断崖絶壁で、そこを甲府側から雲が沸き上がるのである。


砂払ノ頭から山頂方面

千代ノ吹上

金峰山山頂と五丈石


行く先の尾根には、金峰山とそのシンボル的存在の五丈石が見える。しかし、長野県側の雲は切れても山梨県側は晴れず、登ってきた瑞牆山も姿を現さない。金峰山の山頂で、雲の流れを追いながら眺望が開けるのを待っていると、一瞬だったが瑞牆山が姿を現してくれた。

大弛峠の駐車場に戻ったのは、午後4時40分。行程は、休憩を含め11時間10分だった。お湯を沸かし昼食とも夕食ともつかぬ食事をして、車の中の寝袋に潜り込んだ。昨夜は一睡もしていなかったので、目が覚めたのは翌12日の午前5時30分だった。