油彩画はフランドル地方で発明されました。
顔料(岩石や鉱物からつくられる色のもとになる粉)を
亜麻仁油(リンシード・オイル)などで溶いた絵具を
テレピン油で薄めて描いた絵を油彩画(油絵)といいます。
テンペラ画に比べ乾燥が遅い反面、ぼかしや透明感のある色を出せます。
この技法は、15世紀にフランドル地方のファン・エイク兄弟が完成させました。
これは、北方ルネサンス絵画の中心的技法です。
フランドル地方で油彩画が広がった理由には、
その地方で質の良い亜麻仁油がとれたことと
大きな宗教画よりもぼかしが必要な肖像画や風景画が多く描かれたことなどがあります。
― 「まんが西洋美術史」 監修:高階秀爾 (美術出版社) ―