平和への願いが込められた、由緒あるお寺
総受付の前を通り奥のエレベーターを利用すると、不動明王を奉安する大本堂が見える(大本堂へは大本堂左側にあるエレベータを利用)。大本堂で毎日行なわれる御護摩(おごま)祈祷が有名だ。御護摩とは、護摩木という特別なまきを焚いて、不動明王の智慧の炎で煩悩を焼き清め、清浄な願い事として成就を祈るというもの。大本堂にある諸札受場で護摩木を受け、願い事を書き、護摩木を納めると御護摩で焚いてくれる。光輪閣(総受付のある建物)などでも御護摩祈祷のうえ、願い事と芳名の入った御護摩札の申込の受付をしている。また交通安全祈祷も行なっている。
成田山の歴史は天慶3年(西暦940年)にまでさかのぼる。天慶2年に平将門が反乱を起こすと朱雀(すざく)天皇の密勅を受けた寛朝大僧正は、それまで長く京都の高尾山神護寺に奉安されていた不動明王とともに関東に下り、成田の地で平和祈願の御護摩を行なった。その満願の日に兵乱が平定されたという。その後成田山が開山された。
成田山境内には江戸時代に建てられた三重塔などの重要文化財、平和の大塔、総門、成田山公園、成田山書道美術館などもあり、見どころも十分だ。