謹んで新春のお慶びを申し上げます
旧年中は格別のご愛顧を頂戴し、心より厚く御礼申し上げます。お陰さまで弊社も無事に寅年を迎えることができました。
昨年を振り返ってみますと、リーマンショックを契機とした不況によって、年明けから今期半ばまでは仕事量の激減に見舞われました。しかし第二四半期あたりから回復の兆しがあり、少ないながらもまずまずの業績に回復しつつあります。本当にありがたいことですが、底堅いとは到底言えそうもなく、実に不安定な状況でもあります。しかし、その一つひとつの仕事内容に目を向けてみると結構難しい製品が多くて、少しばかり成形が上手なことを棚に上げて偉そうなことを申しますが、お客様にはお喜びいただけたと自負しています。
各国間で交わされるFTAやEPAの影響は、経済のボーダレス化を一層促進するようですので、名だたる有名メーカーが成長著しい新興国向けのボリュームゾーン製品へシフトしていることは周知の事実です。加えて、円高やコスト削減要求に対する過度な疑心暗鬼から、海外の現地生産シフトなどが叫ばれています。ただ、これには苦労して育てあげた技術の流出というリスクも伴っているようで、「身を切られる苦痛の決断」と心中お察し申し上げる次第です。
このような状況から、まるで日本の「ものづくり」は消滅してしまうような勢いに見受けられます。ただ、お受けした製品を鑑みると、信頼できる「Made in Japan」でなければならないというようにも感じらました。製品部品にしろ、工程作業関係部品であっても、即座に「無理です、できません」とお応えすべき範疇の案件ばかりです。従来までの経験が全く通じないということは、新たな発想で取り組まなければならず、成す術の開発を強いられることになります。
このことは、さらなる創意と工夫が凝らされた夢のような製品やその一部が、日本にあるマザー工場を供給元として生産されることを意味するのではないでしょうか。液晶や半導体の例に倣い、国内の工場は時代の二歩、三歩前を行くものづくりの開発拠点化に脱皮しているように思われます。実際、弊社にまでお越しになるご担当の方からは並々ならぬ真剣なオーラが発せられていて、半端な応対などを取れる隙間もございません。本当にマジな方ばかりです。
今のところは意気消沈している日本のものづくりを、千里往って千里を帰るまでに回復させる虎の翼の羽根となるべく、弊社では虎の子である技術の向上に邁進する所存です。“
Cheer! Cheer! Cheer! Tiger!”と唱えていただけるように『 粘・技奉・Up 』で貢献させていただく覚悟でございます。
本年もご愛顧のほどを、何卒よろしくお願い申し上げます。
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