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粘 技奉 Up !

伴化成では、プラスチック精密射出成形での「ものづくり」には、頑固なまでのこだわりを持って取り組んでいます。
成形機が7台しかないのに、フッ素やスーパーエンプラの取り扱い原料が40数種類に上っています。

困難には粘り強く向き合い、弛まぬ技術の向上に精進し、お客様のご要望には奉仕の精神を持ってお応えすること

“ Never give up ! ” に倣い
このように決意しています。
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2009年12月1日(火)
リスクを取る!

冬将軍が、大暴れしそうなインフルエンザを従えて、凱旋してくる模様の師走となりました。ただ、景気においては昨年から厳寒に囚われっぱなしです。そろそろ脱出を図りたいところですが、皆様にはいかがご計画でしょうか。

沖縄米軍基地問題に加え、自身の政治資金問題でも発言がブレまくっている首相です。その割には支持率に顕著な低下が無いのは、事業仕分けの賜物なのでしょうか。特に、女性仕分け人の鋭い指摘に対して官僚がシドロモドロする場面は、国民が官僚に抱く「お上」意識からの解放を促進するとともに、税金の納付者意識をも上昇させたように思えます(決して男女差別ではありません)。

ところで、その仕分け結果に対しては甲論乙駁が会い乱れています。税金を効果的に無駄なく使うための作業とはいえ、はじめに結論ありきで出発している感は拭えません。「官僚を仕分けしているのか」と邪推する向きもありますが、国民が政治に参画するという目的のためには大変良い取り組みです。後は、内閣がどのような判断をするかに期待し、注目しなければと思います。

さて、手前みそで恐縮ですが、チョット自慢をさせていただきます。

昨年、射出成形作業一級技能検定合格のご報告をしました。ところが先月、奈良県職業能力開発協会から、その実技試験の成績に対して金賞を授与されたのです。大体において、試験結果の公表もしないのでお手盛りと疑念を抱かれる方もおられます。ただ、弊社は組合にも加盟していませんので、そんな対象には選ばれないと思うのですが、受賞の栄誉に浴することになりました。

選考理由に考えを巡らせてみると、成形条件変更に対する試験官からの質問へ瞬時に回答し、実際に良品を成形したことに起因しているのかなと思います。原料における年間の取り扱い種類が40を超えますので、どのようなご注文にもほとんど対応できる自信はあります。しかしこの自信は、お客様からいただいたご注文に裏打ちされているものです。お客様への感謝の念でいっぱいです。

価格競争、設備投資競争、品揃え競争には、どんなに好調時でも参加してはならないと戒められたことがあります。逆に、技術に対する競争には、危険を顧みずに無理を承知で飛び込めとも示唆を受けました。このご時世、価格競争には参加せざるを得ませんが、それを凌駕する製品づくりのための研鑚には、寸暇を惜しんで奮励しなければなりません。それが弊社の「売り」ですから。

本年も大変お世話になり、誠にありがとうございました。

来年は丑の涎を意識しながら、自ら進んで虎穴に飛び込む所存です。来年も変わらぬご愛顧のほどを、何卒よろしくお願い申し上げます。

2009年12月1日(火)
シリーズ 苦労しまんな〜!
 第7回 ソリNo.3

今月は、ゲートの種類によって発生しやすいソリについて述べてみたいと思います。一般的なピンゲート、サイドゲートおよびダイレクトゲートの3種類を取り上げます。

はじめに、ピンゲートでは、ゲート箇所が多いほどソリやすくなります。それは、ゲートの数だけウエルト発生が増えるからです。また、ピンゲートは射出圧力の時間が短いために、ゲートの近い場所と遠い場所で製品にかかる圧力が異なることから、製品が収縮する際にバラツキが生じるからです。金型図面の段階で、ゲート数とその位置をバランスよく配置することが、最良の対処方法です。

次はサイドゲートです。ソリに対しては最も有利です。つまり、一番ソリ難いゲートです。ただし、ゲート数が2箇所以上ある場合には、発生の確率が格段に上昇しますので注意が必要です。

最後にダイレクトゲートですが、一般的にはゲート部がランナー側へ向かってソリが発生することが多いです。円盤のような製品の場合にはカップ状になることもあります。理由としては、ダイレクトゲートそのものが製品の一部であることから、収縮によって発生していると思われます。これらを成形条件で直すには限界があります。第5回で述べた様に、矯正で対処する以外に方法はないと考えます。

さて、ソリの発生原因を正確に把握することこそが、次に続く類似製品のソリ防止につながります。粘り強い追求にご努力ください。

ご参照いただけましたか。日々精進。「 粘・技奉・Up NEVER GIVE UP !」です。

来月は、樹脂の種類によるソリについて述べてみたいと思います。

 

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