電力会社から要請された節電を開始する文月を迎えました。期間は秋のお彼岸頃までですが、このところの震災復旧状況や暑さを思えば、腹を据えた取り組みを行わなければならないように思えます。実際、サマータイムや自宅勤務を実施している企業や、エアコン使用はひと部屋に決めているご家庭もあるようです。
拙宅でもエアコン使用は解禁していません。その結果、娘が風通しの良い私の寝室に布団を敷き、女房と3人で寝ています。普段は手ひどい扱いを受けていますし、「川の字」のマンナカは女房が寝ていますので、幼かったころとはだいぶ事情が違いますが、ちょっとだけ幸せな気分に浸っています。「そんな単純な奴はオマエだけ!」とヒシヒシと感じる今日この頃ですが、皆様にはいかがお過ごしでしょうか。
電力のピークカットやピークシフトは、製造業においても離れることができないキーワードになりました。自家発電計画やその能力伸張、生産は平日から土日へ、昼間から深夜へ等など、数々の取り組みが計画されているようです。ただ、そんなに簡単にコトが運ぶのでしょうか。例えば基幹産業である自動車業界。サプライチェーンの復活によって震災前と同等の生産状態に戻りつつあります。落ち込んだ販売台数を一刻も早く回復させなければならないでしょうから、需給調整契約ギリギリでは追いつかない状況になるように思えます。また、もしも停電が起こってしまうと、半導体産業などは取り返しがつかない損害を被る可能性もあります。「そうならないための15%節電要請」だそうですが、関西電力の説明たるや何とも曖昧模糊としたものに思えます。
弊社においても環境負荷を低減するとともに、生産効率の上昇を目的とした省資源・省エネルギーに取り組んでいます。例えば、不良を少なくすることで原料と電力量を減らすことに注力しています。また、必要がない照明器具は消灯していますし、簡易エアコンも扇風機に取り替えました。蛍光灯はLED仕様にしていませんが、作業効率を低下させないギリギリを狙っての施策に邁進しています。ただ、冷蔵庫だけは例外扱いとして、水やお茶、缶コーヒーとジュースで満タンにしています。暑さで倒れられてしまうとニッチモサッチモいかなくなってしまいますので、社員の健康管理に寄与させています。
さて、海外の格付け会社が日本国債のランクを引き下げる方向で検討しているようです。理由は「税と社会保障の一体改革が進展しない」という予想からだそうです。ギリシャを比較の対象とするには行き過ぎかもしれませんが、その原因が両国ともに政治の混迷や堕落にあることは間違いありません。度量の小さい人間ほど埋没してしまうことを極端に恐れるあまり、ここぞとばかりに他人の弱みや非をあげつらうものだそうです。不信任決議にかかわる国会議員の姿に対して、街頭インタビューに応じられた方が、「こんなことをさせるために一票を投じたのではない。まずは被災者の方の生活を何とかすることが最優先だろ!」と憤っておられました。まさに同感です。
海外のとある新聞社の社説において、「日本の国民は一流、官僚は二流、政治家は三流」と論評されていたそうです。しかし、こんな政治家を許しているようでは、一流の名に傷が付きますね。
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