先月の5日、弊社の品質管理の根幹であるISO 9001の継続審査を受けました。
昨年を振り返ると、システムの根幹である受注プロセス監視ができていないという不適合を発端に、品質目標へすべてのプロセス監視を追加せざるを得ない不名誉な事態になりました。「製造業なのだから、良い製品を供給していれば顧客満足は充足している」という安易な考え方に囚われ、本来の顧客満足を軽視するという陥穽にハマっていたのでした。加えて、「お客様からの建設的なご意見などが山ほどあるのに死蔵させている」と一発で見抜かれてしまいました。データ分析が義務として課せられているのに、ほとんど何にもしていないテイタラクを厳しく指摘もされました。
これらの反省から、昨年の6月は取得時の初心に立ち返り、地に足が付いた実効性のあるマネジメントシステムに進化させることを目的に、不適合は言うに及ばず、お客様からのご意見などは何度もフィードバックを繰り返して、ご納得がいただけるように努力しました。その結果、目標管理の総括や予防ならびに是正処置の結果や効果の確認事項は、内部監査やレビューを通して、今期の経営計画に大きく反映いたしました。とは言うものの、問題が発生しているからそれに対する施策が必要になるわけです。この不況下においては、順風満帆とは申しませんが、波風が立たないことを願うばかりでもあります。
さて、審査の当日を迎えました。まずはじめに、昨年の不適合に対する進捗状況がチェックされ、一応の評価をいただきました。続いて、それぞれの項目に対して審査をされるのかと思いきや、リーマンショック以降の業績や取引先との関係についてなど、およそ品質管理とは関係が無いような質問を発せられました。「こんなこと何になるのか」と不審に思いながらも、それぞれにお応えしていると、適宜に関係書面の提出などを求められ、しっかりとシステムチェックがなされていることに気が付きました。昨年とは全く違った形態でありながら、むしろ深く審査されていました。審査官、恐るべしです。
お陰様で、不適合が無く合格しました。特に、お客様からのご意見を経営計画に大きく取り入れていることは “ Good Point “ として高く評価されました。まさに皆様のご支援の賜です。本当にありがとうございます。これからも、徹底したコンプライアンスの下に、透明性のあるガバナンスを図って参りますので、ご指導とご鞭撻のほどを何卒よろしくお願い申し上げます。
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