技 術 集 団 伴 化 成 本文へジャンプ
粘 技奉 Up !

伴化成では、プラスチック精密射出成形での「ものづくり」には、頑固なまでのこだわりを持って取り組んでいます。
成形機が7台しかないのに、フッ素やスーパーエンプラの取り扱い原料が40数種類に上っています。

困難には粘り強く向き合い、弛まぬ技術の向上に精進し、お客様のご要望には奉仕の精神を持ってお応えすること

“ Never give up ! ” に倣い
このように決意しています。
<<前のページ | 次のページ>>
2009年7月1日(水)
ISO 9001 継続審査の結果はいかに?

先月の5日、弊社の品質管理の根幹であるISO 9001の継続審査を受けました。

昨年を振り返ると、システムの根幹である受注プロセス監視ができていないという不適合を発端に、品質目標へすべてのプロセス監視を追加せざるを得ない不名誉な事態になりました。「製造業なのだから、良い製品を供給していれば顧客満足は充足している」という安易な考え方に囚われ、本来の顧客満足を軽視するという陥穽にハマっていたのでした。加えて、「お客様からの建設的なご意見などが山ほどあるのに死蔵させている」と一発で見抜かれてしまいました。データ分析が義務として課せられているのに、ほとんど何にもしていないテイタラクを厳しく指摘もされました。

これらの反省から、昨年の6月は取得時の初心に立ち返り、地に足が付いた実効性のあるマネジメントシステムに進化させることを目的に、不適合は言うに及ばず、お客様からのご意見などは何度もフィードバックを繰り返して、ご納得がいただけるように努力しました。その結果、目標管理の総括や予防ならびに是正処置の結果や効果の確認事項は、内部監査やレビューを通して、今期の経営計画に大きく反映いたしました。とは言うものの、問題が発生しているからそれに対する施策が必要になるわけです。この不況下においては、順風満帆とは申しませんが、波風が立たないことを願うばかりでもあります。

さて、審査の当日を迎えました。まずはじめに、昨年の不適合に対する進捗状況がチェックされ、一応の評価をいただきました。続いて、それぞれの項目に対して審査をされるのかと思いきや、リーマンショック以降の業績や取引先との関係についてなど、およそ品質管理とは関係が無いような質問を発せられました。「こんなこと何になるのか」と不審に思いながらも、それぞれにお応えしていると、適宜に関係書面の提出などを求められ、しっかりとシステムチェックがなされていることに気が付きました。昨年とは全く違った形態でありながら、むしろ深く審査されていました。審査官、恐るべしです。

お陰様で、不適合が無く合格しました。特に、お客様からのご意見を経営計画に大きく取り入れていることは “ Good Point “ として高く評価されました。まさに皆様のご支援の賜です。本当にありがとうございます。これからも、徹底したコンプライアンスの下に、透明性のあるガバナンスを図って参りますので、ご指導とご鞭撻のほどを何卒よろしくお願い申し上げます。

2009年7月1日(水)
シリーズ 苦労しまんな〜! 

第2回 ボイド

今月は樹脂収縮以外のボイドについて述べます。

専門的には「あわ」というものです。材料のガスが成形品の内部に残ることで発生します。概して、原料乾燥を確実に行えば良化しますが、障害物があって射出圧がかかりにくい成形品や、金型におけるガス抜き対策が十分では無い成形品などでは、たとえ原料乾燥を充分に行ったとしても良化しません。

一般的な対策としては、充分な原料乾燥であってもボイドが沈静化しない場合は、できるだけ射出速度を遅くするとともに、バリが問題にならない程度に射出圧力を上げることで、かなりの改善が期待できます。また、材料の種類によっては、型温や樹脂温度を上げることで圧力をかけやすくすることで直る場合もあります。逆に、樹脂温度を下げることでガスの発生量を少なくして直す場合もあります。最終的には大きく成形条件を振ることで、ボイドの変化をつかむしかありません。

ご参照いただけましたか。日々精進。「 粘・技奉・Up NEVER GIVE UP !」です。

次回は、ヒケについて述べてみたいと思います。

 

このコラムについてのご意見やご要望、加えて弊社へのご依頼事項や製品見積り案件などがございましたら、「お問い合わせ」をクリックしてメールをご送付ください。直ちに対応させていただきます。



 

Copyright(c)2007.Bankasei