霜月を迎え、めっきり冬を思わせる今日この頃ですが、皆様にはいかがお過ごしでしょうか。
一向に衰えを見せない円高や、世界市場の中でも独り負けのような株安に見舞われていることもあり、わが国の政権与党内においては事業仕分けをはじめ、TPPへの参加をめぐった批判合戦が盛んなようです。甲論乙駁のような議論であるならまだしも、単なる票稼ぎのような利益誘導の言い合いでは、国民の信頼がますます遠のくように思えます。「もうちょっと真面目にして〜な」と直言されたい方も多いのではないでしょうか。
さて、各企業の中間決算を拝見していると、おおむね好調のようです。特に家電業界では、一人勝ちしていたお隣韓国のサムスンやLGの陰りも見え始めた様子です。エコポイントなどの財政出動が大きく影響を及ぼしている模様ですが、結構なことだと思います。ただ、日銀が市場への直接介入に踏み切るなど今後には一抹の不安もあり、手放しでは喜べないのかもしれません。
お陰さまをもちまして、弊社においても上半期は好調でありました。その勢いが低調になりつつあるとも思えるのですが、とりあえずは一安心をしております。そんなことから、期首に掲げました目標に関する若干のご報告をさせていただきたいと思います。
T.品質目標
1.リピート量産における顧客クレームを、年間3件以内に抑える。
l PFA製品において、6 / 1,000個にコンタミがあるとのクレームを受けました。1%に満たない不良率ではありますが、抜き取り検査をすり抜けた結果です。秀逸良品のご提供を心がけている弊社としては、このような単純なことこそ問題視しなければならないと肝に銘じた次第です。
2.ISO継続審査において不適合事項を2件以内に抑える。
l 不適合事項はなく目標は達成できました。しかし、『データの活用が不足している』という観察事項が申し渡され、「顧客への品質向上やサービス増強に対して、日々の蓄積データが活用されていない」ということのようです。おっしゃる意味は理解できるのですが、具体的行動に四苦八苦している状況で、大きな課題になっています。
弊社のような零細にとっても品質は生命線です。観察事項は「これを一層太くせよ」と示唆しているのだと思います。お客様への信頼に資することを目的としてISOの認証を取りました。何としても期末までには観察事項の解消を図りたいと思います。
U.環境目標
1.投入資源1sあたりの電力消費量を4.85 kWh以内に抑え、年間電力使用量を90,000kWh以内とする。
l 結果としては、3.67 kWhで約24.5%の削減を果たしています。しかし、総電力量が65,116kWhと72.4%の使用量で、年間使用予定量の半分を大きく超えてしまっています。業績を落とすことなく、電力使用の抑制を図らなければなりません。
2.原料廃棄率を20%以内に抑え、廃プラを3t以内とする。
l 全投入原料に対して廃棄率は16.5%であり、とりあえずは順調です。しかし廃プラ総量がちょうど2tで、年間廃棄予定量の2 / 3に至っています。こちらも業績を落とすことなく、廃棄量の抑制を図らなければなりません。
昨年度は目標を原単位のみで掲げていましたが、政府の方針が総量規制を志向していましたので敢えて目標にしました。後悔先に立たずではありますが、愛知ターゲットと名古屋議定書が採択されとことですので、生物多様性の観点からも貢献を果たすべきだと心して、でき得る限りの削減に努めようと考えています。
本当に簡単にではありますが、前期を振り返ってみました。なるべく透明性を旨として、皆様のご懸念を払拭しているつもりです。至らぬことばかりが多いと存じます。どうかご容赦をいただきながらご評価を賜り、格別のご愛顧をお願い申し上げます。
また、11月10日から12日まで、中小企業総合展においてブース出展を行います。ご多忙とは存じますが、弊社の技術の粋をご覧いただけますよう、衷心よりお願い申し上げます。
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