平成22年8月8日午前0時20分。わが父であり、弊社(株)伴化成工業所創業者である伴 吉英が他界いたしました。
はじめに、通夜ならびに葬儀に際しましては、公私共ご多忙中にも拘わりませずご会葬下されました上に、心よりのご弔慰を賜りましたことを、衷心より厚く御礼申し上げます。加えて、故人が生前中に賜りました格別のご懇情に対しましても、併せて深謝申し上げます。
父は、昨年の11月5日に脳出血で倒れ、それからは長い闘病生活を続けて参りました。リハビリに対しても、生への執念を感じさせる意気込みを見せておりました。しかしながら、若いころから患っていました肝炎が悪化し、最後は肝不全が原因で鬼籍に入りました。
父は多彩な人物でありました。一方、非常に真っ直ぐで一途な上に頑固でもありました。この性格は「何をおいてもまずは仕事」ということに如実に現れ、成形品のでき具合やお客様への対応を常に気にかけていたものでした。
病状が悪化する以前など、病院へ見舞いに行くと、「こんな所へ来れるほど暇を持て余しているのか。そんな余裕があるのなら、お客様へご提供する製品やサービスの向上に努力をするべきではないのか」と散々に説教をされ、その挙句に無理矢理帰らされるという始末でありました。こんなことから、受注による忙しさが増せば増すほど足が向き難くなっていきました。その頃から母に対しては、「今日も来んかったな」という言葉に続けて、お客様への感謝を繰り返し伝えていたようでした。
こんな父への最後の贐として、通夜も葬儀も操業することにいたしました。社員もすすんで成形機の唸り声を響かせてくれましたので、お陰様で満足げに笑いながら旅立ってくれたのではないかと、一同で悦に入っています。
順調であった景気に陰りが見え始めているようです。家電ポイントやエコカー補助の打ち切りなど、政府の景気対策が終盤を迎えたからでしょうし、米国やEUにおける通貨安政策も大きく影響していることでしょう。弊社は工程作業品や特殊アセンブリ品などの委託生産が主ですので、景気の失速は甚大な収益悪化へと直結します。しかし、「為るがまま」を受け入れるのではなく、お客様における局所最適の方策でご愛顧を頂戴したいと考えています。それこそが、
「何をおいてもまずは仕事」であった父の遺志を引き継ぐことになるでしょうし、弊社の継続発展につながるのではないかと理解しています。
従前以上に、さらなる「 粘・技奉・Up NEVER GIVE UP !」でお応え申し上げる所存です。何卒よろしくお願い申し上げます。
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