梅雨真っ盛りの文月を迎えました。蒸し暑くて食中毒にも気をつけなければならない季節ですが、皆様にはいかがお過ごしでしょうか。
G20が閉幕して首脳宣言が発表されました。自国の失業対策から景気刺激を求め続ける米国。ギリシャ危機をはじめ、国家破綻原因の解消を目的に財政再建を果たしたいEU諸国。その玉虫色の内容は、G8諸国の対立を新興国が傍観するというような構図にも思えます。その中でわが国の菅首相は、景気刺激と財政再建の両立を訴えて、宣言においては例外扱いとなったようです。既に金融危機を経験してきたことと、国債の買い手が自国で95%を賄っていることが大きな理由のようです。とはいうものの、財源や目的がハッキリしないバラマキ的財政出動と、自民党が打ち出した10%に乗っかって打ちだした消費税の間には、何とも胡散臭い関係があるように思えるのですが、いかがでしょうか。
さて弊社は、まずまずのスタートで始まった第1四半期を終えました。お陰様で350tは7・8月ともに量産が詰まっています。しかしながら、小型の方の引き合いが少なく、多数量産の安定飛行には至っていません。おおよそ、お客様がまだまだ様子見をされていて設備投資への意欲が少なく、思い切った反転攻勢への決断を逡巡されているからだと考えています。実際、少子高齢化のスピードが著しい国内市場や、賃上げの嵐が吹きすさぶ中国市場などの状況からすれば当然至極です。政府の経済戦略も発表はされていますが、絵に描いた餅の域を出ていませんし、殊に弊社のような零細企業にとっては「それがどうした」というのが本音です。勢い、消費税が上がれば一巻の終わりです。
このように、とりあえずは忙しくても先が見えない不安定さがつき纏っています。首相の所信表明では「最小不幸社会」を樹立するために、「強い財政、強い経済、強い社会保障」が打ち出されています。そのために衆議院選挙で掲げたマニュフェストを変更している部分も多くあります。「政権についてみたら金がなかったので・・・」という雰囲気もありますが、様々なお考えから投じられた方々の一票を、一体全体どうするつもりなのかと疑いたくなりませんでしょうか。もしも「そのための参議院選挙だ」などと開き直られてしまうのであれば、何ともヤルセナイ気持ちになってしまいます。とにかく、何度騙されようと裏切られようと、7月11日には投票へ出向こうと思います。
かつて、「グローバルスタンダードの下での自己責任」が一世を風靡した時代がありました。現在でも、その趣旨は至るところで生きていると思います。ちっぽけな弊社ですが、それでもお客様のご要望を成就するためには、間断のない決断を強いられます。チャレンジと現状の間で、今期も大いに悩みそうです。
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