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粘 技奉 Up !

伴化成では、プラスチック精密射出成形での「ものづくり」には、頑固なまでのこだわりを持って取り組んでいます。
成形機が7台しかないのに、フッ素やスーパーエンプラの取り扱い原料が40数種類に上っています。

困難には粘り強く向き合い、弛まぬ技術の向上に精進し、お客様のご要望には奉仕の精神を持ってお応えすること

“ Never give up ! ” に倣い
このように決意しています。
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2010年6月1日(火)
ご連絡をお待ちしています!

一年で最も鬱陶しい梅雨の季節。「夏遠からじ」水無月を迎えました。とはいえ、地球温暖化の影響からか「シトシトピッチャン」というよりも、熱帯のスコールを思わせるような有様が多いような気もします。どこぞのコマーシャルではありませんが、人間が責任を持って取り組む必要があるのかもしれません。そんな中で、皆様にはいかがお過ごしでしょうか。

私事で恐縮ですが、先月にISO 9001 における3年目の継続審査を済ませました。昨年とは打って変わり、結構な忙しさの中で迎えることになりましたが、お陰様で不適合は無く、「マネジメントシステムに対する意識が醸成され、企業としてのインフラができてきた」との評価もいただきました。「品質を管理する」ことが少しずつ身についてきているのではないかと、チョットだけ自分たちを褒めています。しかしながら、慢心は満身創痍につながりますので、改めて褌を締め直しているところです。

それは、「監視測定(データの収集と分析)と改善(是正・予防)についての視点の強化が課題である」という観察事項が明記されたからです。つまり、「お客様のご期待に応える努力が足りないのでは?」との厳しい叱責に見舞われたようなものです。単に良い製品を量産するだけではなく、お客様の満足の域を大きく超える製品とサービスの提供への取り組みが、全く弱くて足りなかったのではないかと、反省すべきなのだと思います。しかしこれは、書面や言葉で実際に求められていることの範疇にはないので、実行しようにも思い浮かばないのが本音のところなのです。能力が足りないのは重々承知しているのですが、本当に困っています。

ところで、新規のお客様から年初にご依頼をいただいた製品を先月の中ごろに納品したのですが、早速にも引続きの案件を頂戴しました。誠にありがたいことです。ただ、あまりにもでき過ぎているような気がしましたので、失礼を顧みずに理由をお尋ねしたところ、「打ち合わせや試験打ちを通して、様々な提案や協力を評価したから」とのことでした。従来は「できるかできないか」だけの判断でお答えしていたのを、「こうすればできる」ということをご説明した上で試験打ちを行い、さらに良い製品にするためにその結果を反映させたことの成せる技であったのかなと考えています。もしもそうであるならば、実に喜ばしいことです。

「お客様のご期待に応える」ためには、監視測定や改善ということに囚われることなく、弊社においてはギャンブルのような「故きを翻して新しきを為す」くらいの大胆さが必要なのかもしれません。これはかなりキツイですが。

さて、そんな弊社を、一度お試しくださいませ。

2010年6月1日(火)
シリーズ 苦労しまんな〜!
第12回 コンダミ

今月は、コンダミについて述べてみたいと思います。

コンダミとは、平たく申せば使用原料以外のものが成形品に混入し、外観が非常に悪くなる状態のことを指します。量産に際しては、原料以外のものを成形機に意図的に投入することはあり得ません。従って原因としては、スクリュー、スクリューチェックリング、シリンダー、シリンダーヘッドおよびノズルなどに付着していた炭化物が、量産成形中に外れて成形品に混入することによって発生します。

防止策としては、以下のようなことが考えられます。

l  量産計画において、成形機の樹脂温度を極端に上下させなくても済むような段取りにする。

l  成形機を停止する場合は、たとえ短時間であっても樹脂温度を下げる。

l  原料変更に際しては、出来る限りパージ材でパージする。

l  樹脂の性質を調査して、炭化しやすいものかどうかを確かめる。

l  コンダミが収まらない場合は、面倒でもスクリューの分解洗浄を行う。

コンダミは、成形不良においては最も分かりやすい反面、最も防止が困難です。そのために、成形技術者が常に改善に取り組まなければならない問題です。

最後に、どのような樹脂であっても必ず分解し、そして炭化する事を脳裏に留めておいてください。

ご参照いただけましたか。日々精進。「 粘・技奉・Up NEVER GIVE UP !」です。

来月は、フローマークについて述べてみたいと思います。

 

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