技 術 集 団 伴 化 成 本文へジャンプ
粘 技奉 Up !

伴化成では、プラスチック精密射出成形での「ものづくり」には、頑固なまでのこだわりを持って取り組んでいます。
成形機が7台しかないのに、フッ素やスーパーエンプラの取り扱い原料が40数種類に上っています。

困難には粘り強く向き合い、弛まぬ技術の向上に精進し、お客様のご要望には奉仕の精神を持ってお応えすること

“ Never give up ! ” に倣い
このように決意しています。
<<前のページ | 次のページ>>
2010年5月3日(月)
粘・技奉・Up !

新緑の季節が真っ盛りです。高速料金千円の終了(?)と大型連休が相まって、皆様には海へ、山へ、あるいは海外へと、大忙しのことと拝します。

ある取引先で行楽の話題に花を咲かせていると、「そんなんは金がある人だけのこと。ネボケてるんとチャウか。それとも伴さんとこは儲かってシャ〜ないんかいな」と、お偉方からお叱りともつかないお言葉をいただきました。「ちょっと待ってくださいよ。仕事がないから油を売ってるんやないですか」と、精一杯の言い訳(?)をしたところ、この連休はず〜っと成形機と向き合わなければならない羽目になりました。およそ望外にありがたいことなのですが、社員や家族からは計画性のなさを批難され、針のムシロ状態を強いられています。何ともはや、「社長はツライよ、お父さんはサビシイよ」と、物言わぬ働き者の成形機に嘆き続けている日々です。ちょっとアブナイですかね。

さて、お陰様で、今月は5面の新規金型を受け入れます。全てがエンプラを原料とした工程内の作業部品で、現在は飛ぶ鳥を落とす勢いの太陽光発電関係もあります。それぞれに厳しい公差が要求されていることをはじめ、頭の痛い問題ばかりが多いのです。ただ、どうしてこういうことになるのだろうかと不思議に思えるのですが、珍しくも共通する大問題を抱えているのです。それは「キャビ取られ」です。図面検討に参加させていただくたびに、何故だかそのことばかりが目に付きました。かつて、金型に傷をつけないように成形品を外すのに2時間もかかった苦い経験があります。今回は、たとえ発生したとしてもそこまでには至らないとは思いますが、「あの不毛な時間と労力の浪費」のことが頭を過るだけで、イタタマレナイ気分に落ち込んでしまいました。

お認めいただける限りの変更はお願いするのですが、どうしてもお受けいただけない事態には、試験打ちにおける条件出しでご対応せざるを得ません。型温、スピード、それに圧力などの調整にトライし続けますが、「あちらを立てればこちらが立たず」状況が儘あります。離型剤を用いることをできるだけ避けるようにしていますが、止むを得ない場合も想定されます。しかして、お客様からのOKがいただけるまでには苦難の連続が待ち構えています。「これは無理ですは」と申し上げるのは簡単ですが、それは沽券にかかわります。いったんお引き受けしたからには、必ずや品質第一の良品をご提供することを標榜していますので、諦めるなどということは許されません。蓋し、隘路を打開するチャレンジに挑み続けることになります。きっとその先には、お客様の笑顔が待っていることでしょうから。

2010年5月3日(月)
シリーズ 苦労しまんな〜!
第11回 白化

今月は、白化について述べてみたいと思います。

白化は、製品が金型から離れるときに発生します。

原因としては、金型からの離型不良です。製品が平衡に取り出されず、無理に抜き出されることで起こります。基本的には試験打ち段階で発見し、突き出しピンの追加など、金型修正で対応するのが一般的です。しかし、ある程度の数量を成形しないと発生しない場合があり、量産途中に初めて判明することもあります。結構厄介な不具合です。

緊急回避として、成形条件で是正する場合は、射出圧力を下げて離型を良くします。また、金型の温度を上げたり下げたりして直ることがあります。ただし、寸法や外観に影響が出る場合がありますので、条件の変更には細心の注意を払ってください。とは言え、最良の策は金型を修正することだと思います。

ご参照いただけましたか。日々精進。「 粘・技奉・Up NEVER GIVE UP !」です。

来月は、コンダミについて述べてみたいと思います。

 

このコラムについてのご意見やご要望、加えて弊社へのご依頼事項や製品見積り案件などがございましたら、「お問い合わせ」をクリックしてメールをご送付ください。直ちに対応させていただきます。

 

 


 

Copyright(c)2007.Bankasei