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粘 技奉 Up !

伴化成では、プラスチック精密射出成形での「ものづくり」には、頑固なまでのこだわりを持って取り組んでいます。
成形機が7台しかないのに、フッ素やスーパーエンプラの取り扱い原料が40数種類に上っています。

困難には粘り強く向き合い、弛まぬ技術の向上に精進し、お客様のご要望には奉仕の精神を持ってお応えすること

“ Never give up ! ” に倣い
このように決意しています。
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2010年4月6日(火)
ご報告!

殊のほか桜が美しく感じる今日この頃です。皆様にはいかがお過ごしでしょうか。

一昨年のリーマンショック以来、存続に多大な危機感を抱いていました弊社ですが、お陰様で新年度を迎えることができました。これもひとえに皆様のご尽力の賜と、心より御礼を申し上げます。

さて、昨年のこの時期にも、品質および環境目標とその結果をご報告いたしました。そのせいか、思いもかけないご指導やご鞭撻、加えて注文案件などを頂戴いたしました。「吹けば飛ぶような成形屋でも、結構注目を浴びることができるんだな〜!」などと感心しつつも、このご恩に報いなければ人格が疑われると思い、本年度も以下に若干のご報告をさせていただくことにいたしました。

T.品質目標

1.  リピート量産における顧客クレームを、年間3件以内に抑える。

l  クレーム内容の斟酌(お客様の誤解であったもの2件)は別として、今期も3件(全4件)以内に抑えられなかったことは大きな問題です。たとえ熟知しているご注文内容でも、お客様とは事前に充分なコミュニケーションを図らなければなりません。

l  最悪であるのは、図面の未確認に起因する誤謬生産を犯してしまったことです。全くもって言語道断で、「狎れ」に起因した初歩的以前の大問題です。納期に間に合ったから良いというものではなく、ご注文に対する真摯な態度を肝に銘じなければなりません。

2.  ISO継続審査において、不適合事項を2件以内に抑える。

l  不適合事項はなく、目標達成でした(この時は本当に嬉しかったです)。

秀逸良品を供給することと共に、お客様への信頼に資することを目的としてISOの認証を取りました。しかし、誤謬生産などというお粗末この上ないことで、継続審査で不適合事項がなかったことなどは吹っ飛んでしまいました。マニュアルを書き換え、二度と起こさないように心根を新たにした次第です。

 

U.環境目標

1.  投入資源1sあたりの電力消費量を5.5 kWh以内に抑える。

l  結果としては、4.86 kWhで約11.7%の削減を果たし、目標達成でした。

2.  原料廃棄率を20%以内に抑える。

l  全投入原料に対して廃棄率は19.9%であり、かろうじての目標達成でした。

 鳩山政権が掲げた地球温暖化防止策は、弊社のような零細企業にも国策を強制してくることになるでしょう。その時、弊社の『原単位』採用は認められず、『総量規制』への転換が求められるようになると考えています。従って、もう少しデータを蓄積しなければならないと考えています。

それぞれの目標を達成するために、様々なことにも挑戦しました。

弊社にとっての最大の悩みは、異物混入による不良率の上昇です。予防処置ではありませんが、パージ研究を一貫して続けてきています。最近はご注文が多いPEEKでの成形には、本当に気を使います。そのための新規スクリューを導入し、加えて逆流防止弁を取り外すジグも用意して当たることにしました。

 また、人材育成も大きな課題です。私だけが一級プラスチック成形技能士の資格を持っていても埒が明かないので、主任に二級取得を命じました。しかし筆記は合格したものの実技で失敗して、今年再挑戦をする予定です。OJTとは言いますが、エンプラ主体の弊社ではなかなか難しいものがあります。

 本当に簡単にではありますが、前期を振り返ってみました。なるべく透明性を旨として、皆様のご懸念を払拭しているつもりですが、至らぬことばかりが多いと存じます。どうかご容赦を賜りたく、お願い申し上げます。

  「貧すれば鈍する」と申します。このような陥穽にはまらないためにも、本年度も品質および環境の目標を立てて挑む所存です。もちろん、秀逸良品のためには『 ・技奉 Up 』は言うに及ばずです。ご評価を賜り、格別のご愛顧をお願い申し上げます。

 


 

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