Head Phone

<MDR-V600>

時々アンプを改造したりするので、アンプなしでも手軽に音楽を聴くもの及び、出かける時に持っていけるものを探していたんですが、従来持っていた密閉型のヘッド・フォンでは圧迫感が強く、長時間聞くにはちょっと辛い感じがしていました。たまたま、この前出張で出かけた時に小型PCにMP3プレーヤーを入れて持って行ったのですが、イヤーフォン・タイプのものしか持って行かなかったので、向こうでもっといい音で聴きたくて旅行用のものを探していたらたまたま今回のものに遭遇し、つい買ってしまいました。このヘッドフォン、向こうの大きなCDショップで視聴用に使っており、そのエージング効果が絶大なこともあって、他のものと同じ素材を使いながら、とっても柔らかな音がしていたことと、耳への圧迫感が少ないことがあって、非常に気に入りました。小さくなって、ケースもついています。


ヘッドフォンでも今回も自分の好みは変わらなくて、やはり前回と同じくスタジオ・モニター・タイプのものです。でもタイプとしてはダイナミック・タイプの密閉型ですので、やはりきっちり耳にあてがうようにすると、特に低音の抜けが悪い気がします。それと、季節的にかなり暑さが気になります。でもちょっと緩めに設定して、ルーズに聴いていると、その辺りの欠点がかなり減少します。できれば後面開放型のほうが低音等のヌケがもっとよくなるんでしょうが、全体的な音作りがしっかりしているので、このような聴き方をするだけでもかなり違ってきます。
さて、このヘッドフォンの試聴感ですが、前回と同じく低音はかなり出ている感じがします。きっちりセットすると、ベースがかなり出ている感じです。でも、これがオーケストラなどではよく生きてきます。高音もよく伸びてますね。前回同様にネオジウム・マグネットという新しい素材を使っているので、感度はとてもいいです、でもその高域に硬さやきつさは前回のようにあまり感じません。エージングをほとんどしていない状態でこれですから、この先がかなり楽しみです。また、出力音圧レベルが前回のものより、少し高い気がしますね。ソニーの苦手な部分である中域の薄さはやはり感じられますが、もうちょっとエージングすれば中域に厚みが出てくると思います。また、CDプレーヤーから直接出す場合はCDプレーヤーの癖が直接出るので、アンプのヘッドフォン端子を使って聴けばもっと厚みがでるでしょう。今までの経験からすると、ヘッドフォンの音としてはかなりいい部類だと思います。スピード感もあるし、柔らかさも感じられるので色々なソースをカバーできるでしょう。前回のものを旅行用にして、これをメインで使うことにしました。 尚、日本ではMDR−Z600という型番で出ているようです。     by Masa Aug., 2001


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