<Jazz CDs - Phil Woods>

バードに傾倒し、その後もずっとバップのスタイルを守り続けたフィル・ウッズ。 付け焼刃ではない何かを感じさせてくれる演奏がいいですね。


'PhilTalkswith Quill" by PhilWoodsQuartet&Gene Quill 演奏者:Phil Woods(as), JGene Quill(as), Bob Corwin(p), Sonny Dallas(b), Nick Stabulas(d)
曲目: 'Doxie', 'A Night in Tunisia', 'Hymn for Kim', 'Dear Old Stockholm', 'Scrapple from the Apple', 'Doxie (take 2)
Comments:今回は輸入版ではなく、日本版を入手しました。こちらのほうが高くなるんですが、前にも紹介したソニーのマスター・サウンド・シリーズで出ていたので、その音のよさに期待しての投資です。だんだん音は良くなってきた時期の録音ですが、このシリーズの盤では現在の装置で再生しても気にならない程度に音のキレが良くなるのでこういったバップ演奏ではとても好ましい音で再現してくれます。45年も前という古い時代を感じさせないいい音でした。さて、演奏のほうですが、フィルと彼と思考を同じにするクイルのダブル・アルトということでかなり煩い感じになっているんではないかと懸念したんですが、そんな心配は全く無用でした。きちっと抑えるところは抑えてグループでの演奏を意識して音楽を仕上げています。一番饒舌な感じが出ているのが「チュニジアの夜」ですが、これも二人の掛け合いがよく気が合ってることを証明しているようです。とってもノリのいい演奏でよくバップの雰囲気が出ています。やっぱりこういう演奏は聴いてるとこちらも楽しくなってきますね。バップのノリが好きな方にはお薦めの一枚です。


coolwoods