<Jazz CDs - Chet Baker>

クールなスタイルの演奏とユニセックス・ボイスで有名なチェット・ベーカーですが。 このジャケットのLPや彼の歌が映画「リプリー」でFeatureされていました。


'Chet Baker
Sings'
1954年-1956
年録音
演奏者: Chet Baker(tp & vo)
曲目:'That Old Feeling', 'It's Always You', 'Like Someone in Love', 'My Ideal', 'I've Never Been In Love Before', 'My Buddy', 'But Not For Me', 'Time After Time', 'I Get Along Without You Very Well', 'My Funny Valentine', 'There Will Never Be Another You', 'The Thrill Is Gone', 'I Fall In Love Too Easily', 'Look For The Silver Linging'
Comments:確かに「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」1曲でも聴く価値はありますね。もちろん彼のトランペットもいいですし、この「ユニセックス・ヴォイス」も独特の雰囲気を醸し出していますし、彼のスタイルのクールとの相性は抜群ですね。どちらが欠けてもこの雰囲気は出てこないですね。このCDどちらかというと女性向けかもしれません。でも、一度は聴いてみる価値のあるCDだと思います。



'The Best of
the Gerry
Mulligan
Quartet with
Chet Baker"
演奏者:Gerry Mulliganr(bs), Chet Baker(tp), Bobby Whitlock(b #1-5), Carson Smith(b #6-14), Henry Grims(b #15), Chico Hamilton(d #1-5), Larry Bunker(d #6-14), Dave Bailey(d #15)
曲目: 'Bernies Tune', 'Nights at the Turntable', 'Freeway', 'Softshoe', 'Walkin' Shoes', 'Makin' Whoopee', 'Carson City Stage', 'My Old Frame', 'Love me or Leave me', 'Swinghouse', 'Jeru', 'Darn that Dream', 'I'm Beginning to see the Light', 'My Funny Valentine', 'Festive Minor'
Comments:ジェリーが中心の演奏なので、ほとんどがゆったりしたテンポのバラードが中心です。まあ、バリトンではあまり早いパッセ―ジの曲はそのよさが出にくいでしょうから、こういったものほうがいいのかもしれません。でも、ジェリーのバリトンはとってもよく唄っていると思います。往々にして出がちなバリバリっていう音もほとんど気にならないし、この難物をよくぞここまでこなしてるなという感じのほうが強い印象です。テナーと同じように扱ってる。それでいて、バリトン独特の音の凄みがよく出ているし、何度聴いてもジェリーには感心させられます。彼の「My Funny Valentine」はいつの演奏聴いてもいいですね。マイルスの演奏も好きですが、ここではそこでは出せていないものが出てきてる感じがします。マイルスの方では若きコルトレーンとかがテナーを吹いているはずなのだが、どうしてもマイルスのミュート・トランペットが中心になってる。ここではベーカーのペットはサポートに回ってしっかりジェリーが主役になっているから、かなり演奏の印象は違います。バリトンの音って好き嫌いがあるかもしれないけど、ジェリーの演奏は一度は聴いてもらいたい演奏だと思います。
トランペットのチェット・ベーカーとの2ホーンでうまく雰囲気を出しています。そして、特筆すべきはピアノなしのリズム・セクションになっています。今回はジェリーの演奏をできるだけ多く聴きたかったので、ベストものを選びました。1952年と1953年の演奏が中心で1957年の録音が一曲混じっています。この二人が活躍した若い時期のいいものがいっぱい詰まっている感じがします。ジェリーのもう少し後の演奏もとってもいいものがありますが、若い時代のものもとってもいいですね。年代ゆえにモノラル録音ですが、とっても質のいい録音だと思いますので、演奏をたっぷり楽しむことができます。それにしてもバリトン・サックスで聴くバラードもいいな〜。