AMPLIFIERS

No.17 <STC CV851 Single Amplifier>

今回は久しぶりに、単段ではないパワー・アンプを作りました。 新しいメイン・スピーカー用のアンプで、SV−310のプリ・アンプを前提に作ったアンプです。 まだまだ試作機なので、VT52PPアンプのシャーシと電源回路を再使用して製作ました。 (Jan 2006)


ITT 3A/109Bアンプでの試聴がかなり好印象でしたので、同じような響き・音質をもった真空管ということで、手持ちの中からSTCのCV851を選びました、以前620B用のアンプとしても使ったことがあり、低音の締りと、直熱管らしい響きのよさで気に入っておりました。 前回は交流点火で作ったのですが、その時でも6.3Vという高めのヒーター電圧により、ヒーター・ハムが抑えきれていませんでしたので、今回は直流点火にしました。 前段は6J5または差し替えでL63を使用してみましたが、音の柔らかさや音のバランスで重心が少し低くなるL63が色々なジャンルを602Dで聴くには相性がいいようです。 但、プリ・アンプの整流管にWEの274Bを使うと同じような効果があり、それとの組み合わせでは重みが付き過ぎてスピード感が若干もたつく感じがあり、ジャズ等では不向きかもしれません。 通常はプリ側がGECの5U4Gなので、ちょうどバランス良く収まっています。 以前のVT52の時には前段が6SN7の2段増幅でで増幅度が大き過ぎたので、今回は6J5一段にしたのですが、スピーカーの高効率と相まって、まだプリ・アンプのアッテネーターは9時ぐらいになってしまいます。 段間トランスの昇圧比を下げた方がいいかもしれません。 これから徐々に試していくつもりです。  写真はPhilipsの6J5メタル管使用時です。 (Jan 2006)
その後前段管6J5で出力管と同じSTCのSTスタイルのG管が見つかり、挿し換えテストをしてみたところ音に粘りが出て、とても好感の持てる音が出ています。 
直熱管使用のプリ・アンプ、CA−01を接続すると、重さもなく弾むような躍動感が出てきます。 色彩感も上がった気がします。 この球、嫌な音は出ないのですが、中庸な感じで特色のない感じが欠点なのですが、より鮮やかさが出てまた見直してしまいました。 ただ、ALTECとの相性が一番いいようなので、45アンプや3A/109B等とどちらを選ぶか悩みます。  (Sep. 2007)
構成: 6J5G - NC16 - STC CV851(6B4G相当)‐MA2500 / ST220 - 5U4G - A4004 
出力: 約3W  出力インピーダンス:8Ω   




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