赤ワインを冷蔵庫の
ドアポケットに入れると

2015年5月15日

5年くらい前に「熟成ボルドー」がテーマのワインセットを買いました。2〜3千円のワインが6本入っていて、半分は1990年代でした。

最近になってまだ2本残っていることに気がつきました。1本をセラーから取り出し、室温に戻して夕食に備えました。

さあ夕食です。ボトルに注いで香りをかぐと・・・。

口に含むと「なに、これ」という感じです。完全にへたっていました。美味くないではなくて不味いのです。とても飲めたものではないのでやめました。

なんとももったいない、もっと早く飲んでおけば良かったと後悔です。そしてもう1本は大丈夫だろうかと不安になりました。

数日後にもう1本を開けました。こちらはボトルの側面に澱がびっしり溜まっています。5年くらい寝かせたままだったので、きれいに固まっていると感じるくらいです。

香りをかぐと、「オッ!」という感じです。口に含むとしっかりとワインが広がります。正に飲み頃の熟成ワインだと話しながら楽しみました。

一度には飲みきれないので、半分は翌日に残します。料理との相性もあるでしょうが、翌日の方が美味しいと感じることがよくあります。好きな味わいでもあったので、余計期待をして飲みました。

何と、不味いのです。前日と全く違う味です。雑味というか、邪魔をする味があります。飲んだ感じも良くありません。

どうしてだろうと思ってボトルを見て分かりました。澱が全くなくなっているのです。ボトルの側面にかなりの量溜まっていた澱がです。

大失敗でした。善事に飲み残したワインを、ついうっかり冷蔵庫のドアポケットに入れてしまったのです。しかもドアが開閉する外側に。

冷蔵庫を開閉するたびにボトルが振られて澱が溶け出し、ワインに混ざってしまったのです。

単純に考えると、「元々ワインに含まれていた成分が澱として固まった。それをまた元に戻しただけなので大きな変化はないはずだ。」と思えますが、別のものになっていました。

普段からワインを注ぐときに澱が混ざらないように気をつけていたのですが、ドアポケットに絶対に入れてはいけないと学んだ出来事でした。

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