「花子とアン」のラジオは早い

2014年9月10日

数日前にNHK連続テレビ小説「花子とアン」を見ていると女の子がラジオのスイッチを入れるシーンがありました。主人公の花子が夫の英治と話しているときのことです。時代は戦時中でラジオから流れてきたのは戦争のニュースです。

おじさんが気になったのはそのような状況で子どもたちが何を聴きたかったのか、ではなくてスイッチを入れた数秒後にはラジオから音が出ていたことです。

今の若い人達は何も思わないか、それとも「どうしてすぐに音が出なかったんだろう」と思うでしょうか。おじさんは逆に音が出るのが早すぎると思ったのです。

おじさんは高校の頃まで真空管のラジオを使っていました。スイッチを入れて音が出るまでに1分か、早くても30秒くらいはかかっていたように思います。それからすると数秒で音が出るのは早すぎます。

ラジオよりもテレビの方が印象があるでしょうか。昔のテレビはスイッチを入れてしばらくしてから画面に映像が出てきていましたから。今ではラジオもテレビもスイッチを入れるとすぐに音も映像も出てきます。

これを書くために調べていて「携帯ラジオ」が目にとまりました。トランジスタラジオができて持ち運べるようになってからの呼び方でしょう。ついでに「トランジスタグラマー」という言葉も思い出しました。

ついでに「蛍光灯」も思い出しました。「A(すぐには点灯しないところから)反応の鈍い人。」と広辞苑に出ています。今ではすぐに点灯しますが、昔はヒモを引っ張った状態でしばらく待ち、明るくなってきたときにヒモを放すと点灯していました。あなたはこのタイプを知っているでしょうか。

昔のことばかりか言っていてもいけませんので先のドラマのシーンに戻ります。子供がスイッチを入れて30秒も待っていては見ている方の意識はラジオから離れてしまうしドラマも展開できない。そうかと言ってすぐに音が出るのはおかしい。そんなことで数秒にしたのかなと推測しました。

今回はたまたま自分の経験から気がついたのですが、ドラマの展開には影響のないことです。

でも、映画やテレビを見るときに時代や地域ごとのしきたりや文化などをよく知った上で見ると、より深く楽しめることもあるだろうと感じました。

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