先日、柳家さん喬の独演会に行ってきました。この落語会は高知で毎年開かれていたようですが、今まで知りませんでした。友達が運営に関わっているという友人が教えてくれたのです。
ボランティアの運営で19回目を迎えたけれど、区切りを付けるということで今年が最後の会になると、責任者のあいさつで聞かされました。
そして開演です。いきなり、さん喬が出てきました。おじさんが知る限りでは、独演会と言っても最初は前座が出てきました。それがいきなり本人の登場です。
高知での落語会の話から始まり、寄席での落語の約束事を紹介しながら、一人で寄席を演じ始めたのです。一人でというのは、前座の演じる落語、二つ目の演じる落語、仲入り前に登場する真打ちの落語と落語家の役割を全て一人で演じたということです。
寄席と同じように途中で休憩をして、また仲入り後の役割を紹介しながら、トリの人情話まで、確か7席を話しました。
全く一人だけの独演会も初めてでしたし、一人でこれだけ話すのも初めてでした。この構成も楽しかったのですが、落語も充分楽しめました。
しかし一つだけ気になったことがありました。おじさんの斜め前に座っていた男性が扇子を使ったときのことです。右手に扇子を持って扇ぐので、こちらまで風が来るのです。
冷房もほどよく効いていたのでその風が邪魔に感じました。それよりも気になったのは扇子の匂いです。風と一緒に香水の匂いが押し寄せてきました。
すれ違いざまに感じる香水の香りはいいなと思いますが、デパートの化粧品売り場のようにずっとかがされると嫌気がさします。今回の扇子の匂いもそんな感じでした。
扇子の風が隣の人に当たらないようにするのは難しいかもしれませんが、そのような気遣いは必要だと思います。扇子の匂いについては香料の入っていないものを使えばいいので解決はしやすいでしょう。ただし、好みの扇子で香料のないものがあればのことなので、扇子を作る側にも考えてほしいことですね。