先日、国際宇宙ステーションに滞在している山崎直子さんと野口聡一さんが琴と横笛で「さくらさくら」を演奏したそうですね。宇宙ステーションという言葉は子供の頃に漫画で知ったのですが、宇宙で生活するなんてことは夢のまた夢だと思っていました。つい最近まで同じ思いでしたが、それが現実のことになっていることに驚きです。
7月に若田光一さんが帰還し、野口さんが半年間の滞在に出発するという、宇宙ステーションの話題がよく聞かれた去年の暮れに「2012」という映画を見ました。
2012年はマヤ文明の予言で人類が絶滅するとされる年です。大地震が繰り返され、最後に想像を絶する巨大な津波で人類が絶滅することが、地球内部の異変から予測されたのです。しかしその事実は公表されずに、密かに建造された船に、ごく一部の選ばれた人々と動物などを乗せて宇宙に逃げるという計画が進められたのです。それを知った主人公が家族を連れてその船に乗り込むまでが描かれていると思って見ていました。
しかし、宇宙に逃げるというのはおじさんの勝手な思い込みででした。宇宙ステーションのことをよく聞いていたので、宇宙に逃げるしか方法がないと決めつけていたのでしょう。建造されていたのは、巨大な津波にも耐えることのできる海に浮かぶ船だったのです。
先日、作家の井上ひさしが亡くなったというニュースで紹介されていたのですが、NHKの人形劇「ひょっこりひょうたん島」も井上ひさしが台本を書いていたのですね。「ひょっこりひょうたん島」が始まったのは小学生の頃だったので、大好きでよく見ていました。そんな昔のことを思い出しながらふと思いついたことがあります。
沖縄の米軍基地の移転先を「ひょっこりひょうたん島」にしたらどうかということです。もちろん「ひょっこりひょうたん島」などという島は現実にはありません。だから作るのです。「ひょっこりひょうたん島」は島と言っても、どこの島とも大陸ともつながっていなくて、海に浮かんでいるのです。そこが大事なのです。
埋め立て案についてはこれまでも言われてきましたが、珊瑚など自然に与える影響が問題でしょう。埋め立てるのではなく、巨大な筏のような島を作るのです。波の影響などを考慮して、最も効率的な大きさの筏を作り、それを連結して、一つの巨大な島にするのです。
理想を言えば島の中に農場や牧場なども作り食料も島の中で生産できるようにします。そうすれば、基地と一般住民とを完全に分離することが可能となります。もしそれが無理でも、どこかの島との間を長い浮き橋で結ぶことで、基地との距離を充分に取ることができるはずです。
夢のようなばかげた構想だと言われるかもしれませんが、実際に宇宙ステーションに人が暮らすようになったのです。映画「2012」のように、想像を絶する巨大津波に耐える必要はないのです。大型のタンカーのようなものをいくつも作って連結すれば兵士の居住区や武器弾薬の倉庫もできるでしょう。航空母艦で戦闘機が離発着できるのですから飛行場の問題もないはずです。宇宙ステーションでさえ現実のものとなってきているのですから、技術的には決して不可能ではないと思います。
テロやその他の攻撃の盾とするために、直接基地とは関係のない住民が必要というなら話は別ですが。