先日ある研修会に参加したときのことです。その会の四国大会に参加した人からの報告がありました。四国大会の研修内容を、資料をもとに簡潔に報告してくれました。最後におまけとしてETCの裏技に感心したことを紹介してくれましたが、思い違いをしていることがありました。
皆さんは通勤割引をご存じでしょうか。走行距離が100キロ以内の場合、入口または出口の料金所を午前6時〜午前9時までの間または午後5時〜午後8時までの間に通過すれば通行料金が半額(正確には24捨25入なので650円であれば300円)になるというものです。
例えば、朝8時55分に高速に乗り、10時に降りたとします。6時〜9時の間に入口の料金所を通過しているので、走行距離が100km以内であれば対象となります。100キロを超えるとこの割引は使えないので、ここで裏技の登場なのです。
おじさんは通勤割引が始まった頃に、試してみました。ちょうど120キロほど走ることがあったので、50キロ近く走ったインターで一度降りました。そしてまたそこから乗って目的地へ。その頃は料金所では通常の金額が表示され、2、3週間ほど経ってからインターネットで確認できる仕組みでした。
おじさんは一度降りてまた乗った分も割引になるかと思っていたのですが、インターネットで確認してみると、朝と夕方のそれぞれに1回だけしか対象にならなかったのです。当然と言えば当然ですよね。しかも割引になるのは対象となる最初の1回なので、一度降りてまた乗った2回目の76.7キロは対象外なのです。1回目の分だけしか半額にならなかったのです。
この裏技のために一度高速を降りるときは、できるだけ100キロに近いインターで降りるようにしないといけないのです。ここで、その割引を具体例で考えてみましょう。
高知から松山までの料金をそのまま行く場合と一度高速を降りる場合とで考えてみます。
高知 → 松山 142.9キロ 3,550円
高知 → いよ西条 94.1キロ 2,600円
いよ西条 → 松山 48.8キロ 1,400円
このように、一度高速を降りると、降りない場合と比べて450円高くなります。高知→いよ西条の2,600円が半額になるので1,300円得したように思うのですが、一度降りることで450円割高になっているので、得したのは850円だけということになります。これが通勤割引の思い違いです。
普通は朝か夕方の時間帯でそれぞれ1回ずつしか割引にならないと書いたのですが、もう一つの裏技を使うと、2回目(ここでは、いよ西条 → 松山)も半額になる方法があります。それでも1回目が2600円の半額で1,300円になり、2回目も1,400円の半額で700円だから、合計で4,000円が2,000円だから、出発地から目的地までの高速料金が半額になったというのは思い違いなのです。先にも書いたように一度降りることでの割高になる分があるからです。