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すべり出し窓のメリット

2013年12月31日

前回は窓のガラス拭きについて書きました。今回のすべり出し窓のメリットの一つは窓ガラスの両面を室内側から拭けることです。

普通に外側に開く窓だと開閉の軸は窓の端に固定されています。90度開いた状態でもガラスの外側に手を回して全面を拭くことは困難でしょう。でもすべり出し窓は開閉の軸が下図のようにスライドするので(青は障子、赤が回転の軸、黄色は障子を支える腕)、両面に手を差し入れることができるのです。


次にメリットと思えるのは開口部が広いことです。引き違い窓の場合は全開にしても窓の半分しか開かないですが、滑り出し窓だとほぼ全開になります。

ただし、障子(ガラスのついている開閉する部分)が窓の中央部分に来るので、その分の厚さが開口部分を分断します。窓を開けて直接外の景色を眺めたいという場合には邪魔に思えるかもしれません。

おじさんがもう一つのメリットだと思うのは、この邪魔になる部分です。窓の大きさが同じなら、普通に外側に開く窓の方が開口部分は広々とします。広々としているということは侵入もしやすくなるということでしょう。

我が家の1階に付けている30センチ幅の縦すべり出し窓を例にします。窓枠を除いた開閉部分の幅は約22センチです。これを全開にすると開口部分は障子の厚さ4センチを除いた6.5センチと11.5センチです。これだとそのままでは侵入できないでしょう。

開閉はハンドルを回す方式ですので、好きな角度で開くことができますし、前にも書いたように開閉時の網戸の操作も不要です。

大正解のすべり出し窓ですが、設計に取りかかるまではその存在も知りませんでした。外から眺めただけではその機能がわからないからです。

これまでに書いた何種類かの窓の他にも、平行に突き出す窓もあります。それぞれの種類ごとに長所・短所がありますし、同じ種類の窓でもメーカーによって機能に違いもあるようです。

それを全て把握することは大変ですが、総合カタログを眺めるだけでもどんな種類があるかはわかってきます。その上で気になるものについて詳しく調べてはどうでしょうか。

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