家を建てるなら

〜おじさんとおばさんの「オンリーワンの家」〜

設計士決定

2009年8月31日

プロフィールを基に7名の中から3名を選ぶのは、優柔不断のおじさんにとっては大変な宿題です。それとともに新年度が始まり仕事の忙しさもあって、家のことが遠のいていました。「生協の家」の相談会に行って半年ほど経った頃に生協の担当者から電話がありました。しつこく勧誘されるのが嫌で、住宅展示場に行ってもなるだけ連絡先を教えないようにしていたのですが、生協からは全くそのような勧誘はありませんでした。その時の電話は「そろそろどうですか」程度のお誘いだったので、取りあえずまた相談会に行ってみようと思ったのです。

相談会は毎月開催されていて設計士は交替で担当しているというので、前とは別の設計士の時に行きました。最初の時には7名いた設計士がその時には3名になっていました。「生協の家」が始まってまだ2、3年目くらいの頃だったので、実情に合わせて設計士の数も変わったのでしょう。最初に会った設計士は引き続き登録されていたので、その時の一人とあと一人に会えば3人とのお見合いが完了ということになります。

最初の相談会でも、設計について少し変わった案を出していたのですが、2回目はさらに突拍子もない案が浮かんできて、大笑いでした。でも本人はいたって真面目だったのですが・・・。

色々言った中ではっきりと覚えているのはピアノ収納庫です。おばさんのピアノの先生と飲んでいる時に、「グランドピアノを買ってあげて」と言われたことがあります。それで、買えるかどうかは分からないけれどもグランドピアノを置くスペースだけは確保したいと思いました。でもそんなに大きい家は建てられないので、設計で工夫するしかないのです。

そんなことを思いながら相談をしていたら、弾く時だけピアノが出てくればいいと浮かんだのです。ステージのセリに乗って歌手が下から上がってくることがありますが、そんな方式でピアノを出すのです。たとえばリビングの床下に収納庫を設けてリフトで出し入れをする。そうすれば場所の問題は解決するのです。

でも、この案は技術的なことよりも法(?)的な面で駄目だといわれました。もしその問題がなくても費用面でもかなり無理があったのかもしれませんが、いつもそんな突拍子もないことを言っての相談でした。

その翌月にも相談に行って、3人とのお見合いをすませました。設計士というと難しそうな人という印象を持っていましたが、3人とも話しやすい人で、人間的にも魅力のある人ばかりだと感じました。「この人でなければ」、というのではなくどの人に頼んでも理想の家を建ててもらえると思ったのです。だからまた悩んでしまったのです。

それからまた半年近く悩みましたが、その間に設計士からも土地の紹介をしてもらいました。その土地に決まれば紹介してくれた設計士に頼もうと思ったのですが、どれもうまく条件が合いません。そんな時に生協の担当者が紹介してくれた土地が条件にピッタリだったのです。土地を選ぶ時には設計士の意見を聞きたかったので、どうしてもここで決めなければなりません。

設計とは直接関係ないのですが、お酒の飲める人がいいなとは思っていました。その時点では一緒に飲んだことはなかったのですが、3人ともその点は大丈夫のようでした。それで、「一番最初に会った」ということが何かの縁だろうと思って、最初の相談会の担当だった人に決めました。その人は自分でもカヌーを持っているということだったので、カヌーの保管場所などの相談もしやすいだろうということも一つの決め手でした。

設計の段階では意見のぶつかることもありましたが、そのおかげで「家を建てる」ということについて勉強もさせてもらいましたし、満足のいく家を建てることができました。

最初は当然施主と設計士という関係での付き合いでしたが、完成前には奥様にもご紹介いただき、完成後は新居での一番最初の宴会にご夫婦で来てもらいました。これからも親しく付き合っていける良い友人ができたと勝手に思っています。 「生協の家」で得たものは、「オンリーワンの家」と良き人達との出会いでした。

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