W.1

W.1

Whittle Unit Model 316500rpmで運転成功したことにより、英国空軍の正式な支援が決定した。Frank Whittle博士はW.1X(19401214日運転成功)W.11941412日運転成功)、W.1(T) (194110月運転成功)W.1(3)1942年運転成功)の開発を継続した。これらは基本的にはWhittle Unitと同様の構造であった。一方19399月には英国空軍はGloster社に機体の製造を命じている。

W.1Whittle Unit Model 3の構造を引き継いでいるが次に示す改善を図った。Auxiliary Gearboxの軽量化(Fig2の黒いCompressor Caseの前方部分にある補機が装着される部分)。Compressor ImpellerBlade30枚から29枚へ変更。理由は10個のCombustion Chamber30枚のImpeller Bladeによる共鳴を防ぐ事である。[1]一般にCompressor先頭段の枚数は現代においても奇数枚が良いと言われており、共鳴による不具合は大きな技術的障壁である。またTurbine Bladeの枚数が66枚から72枚に増加された。これは主に性能向上のためと考えられる。W.117000rpmで推力950lbを発生しGloster E28/39に装備され、英国初のJet Engineによる飛行を成功させた。Fig1W1の断面図でありCompressorにはまだInlet Guide Vaneは無く、またTurbine Diskは水冷装置を備えている。Fig2 Science Museumに保存されるW.1の実物である。

 

Fig 1 [1]

 

                Fig 2

     

Science Museum, W.1 実物詳細

W.1X

W.1Xは元々地上試験用に組み立てられ、1941478日にE28/39に搭載されTaxingの試験に用いられた。その後米国に提供されGEI-Aの開発の基礎資料となった。[1]Fig36 は米国Smithonian博物館に保存される W.1Xの実物。

Fig 3                                  Fig 4

Fig 5                                                         Fig 6

W.1A

続けてW.1Aが開発された。W.1Aはこれに続くW.2に使用する新たな技術を試験するために新たな要素が盛り込まれている。このW.1Aの大きな特徴はCompressor InletStationary Guide Vaneを装備した事により、Rotorにより効率よく空気が流れ込むことになったことである。もう1つの特徴はTurbineCoolingに、Air Coolingのみを採用したとことである。そのためにTurbine DiskCooling Finの加工を施した。W.1A19415月に運転に成功し、推力は1340lbを記録した。[1]Fig 7W.1Aの断面図を示す。

 

 

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                         Fig 7[1]

参考Web

[1]Genesis of Jet

[2]Smithonian W1.X

[3]Gloster E28/39 @ Science Museum

[4]Wikipedia W.1