アトリエキャストとは
ものを生み出す思考力や、描くための観察力、様々な素材を通じての表現力。いろんな力を身につけよう!

アトリエキャスト・こども美術教室では、楽しんで作品を作り、美術の面白さを肌で感じて貰いたいと思っています。「子供がその能力を伸ばすのは、脳に情報を詰め込んだときよりも、うまくほめられてやる気が出てきたときです」とは、最近読んだ「赤ちゃんと脳科学」と言う本の一節です。子供達は様々な経験を通じて、上手く行った時には誉められてやる気を出し、思いも寄らなかった力を発揮できたりするものだと思います。また、ぼんやり空を眺めて形を変えていく雲に想像を膨らませたり、身近な生き物と触れ合ったりする事も、創造する喜びにつながると考えています。

そんな想いを込めて、制作を通じて自然と触れ合うカリキュラムも年に2回程用意しました。実際に草花を自分で選んで、観察して描いて調べてみて、自然の中にはステキな事が沢山ある事を知って貰いたいのです。勿論、自然の中だけではなく、普段目にする様々な物を違った視点から見た時にも、新たな発見があるでしょう。発見は動機につながります。その「新たな発見」をするのは簡単に思えて、意外と難しいものです。特に年齢が増えると、どうしても「常識的」な視点から物事を見てしまいます。

ある夏の日、甥っ子(当時4歳)を連れて散歩していた時の事です。セミが近くで鳴いていたので、(内心、セミの声がうるさいなぁと思いながら)「あそこにセミがいるね」と言ったら、ものすごくビックリしながら「セミだ!セミだ!スゴイ!」と大騒ぎするのです。その様子を見ながら、「初めて見る物が沢山ある、子供達が羨ましい」と心底思いました。そんなスゴイ発見を毎日経験しているなんて、大人になるとなかなか経験できない事です。

そこで、美術の話になるのですが、よく観察して「発見」する手助けを、美術は出来るのでは無いだろうか、と思うのです。物事の見方と言うのは1つでは無い。沢山の答えがあって良い。自分の考えを作品で表現し、他の人の表現を見てそれを理解する。技術と共に、そういう感性も育てられたらなぁ、と思います。

おまけにもう一つ。色んな素材を使って、素材の持つ特徴なども知って貰いたいと思います。素材に寄っては自分の思い通りに行かない物もあります。そんな時は、素材に自分を合わせて行く事も必要です。素材の特徴を知っていば、こんな風にステキに変わるんだ、と言う事を知って貰いたいのです。粘土やガラスや繊維に木材、一緒に楽しみながら制作して行きましょう。

アトリエキャスト教室風景