☆ソバ作り
◎12月30,31日と毎年ソバ作りの手伝いをしていました。家内の実家がそば屋を営んでいましたが、一昨年体が不自由な病になった義兄が50年の暖簾をはずしました。店売り:
つまり食堂式の商いは、ほとんどしなくて固定した何軒かの出前と顧客十数人が食べにくるぐらいです。
主としてスーパー等にゆで麺としてソバとうどんを袋詰めして卸していました。
30日は、31日分の商いのソバとうどんを作り、31日は朝暗いうちから起きて
夜の7時頃までソバを作り続けます。やめる2,3年前から予約客の注文量だけ作る
ようにしていました。それでも100人近い人からの予約があり1000食分以上
は作ります。ほとんどのお客が顔馴染です。
これから、この店の、来年米寿をむかえるソバ作り50年の、ばあちゃんの技を順を追って紹介します。
◎〔1〕ソバの材料作り
店では、ソバ粉と二種類の小麦粉を混ぜ、塩10gを入れ、全部で9sになるようにつくります。
写真の練り混ぜ機で次で用意した水を加えてよく練り混ぜます。
家庭では、ソバ粉を全体の3〜4割、あと小麦粉を混ぜ1.5kgに作れば10人前ぐらいな量が
出来ます。
◎〔2〕水(卵入り)
水3.6sに卵6個を加えて泡たて器等で良く混ぜて作ります。
家庭では水400〜600gに卵1個ぐらいです。器の中で良く手でこねます。器の中から取り出して
丸めながらこねます。大福もちぐらいの固さが適当です。水の量は適宜調整してください。
◎〔3〕足で踏む
私達踏み屋の主たる仕事です。練りあがった材料をビニールを被せて、踏んで伸して、丸めて
また踏んで伸して、丸めて・・3〜4回繰り返し、最後に大きな小判状にのします。
家庭でも同じく、踏んで伸して、丸めてと5回以上行って下さい。小麦粉を表面になすりビニールを被せて踏むと、
すべりが良く、よく伸びます。
◎〔4〕玉作り
小判状に伸ばした材料を6等分に切り分け、お供え餅のように丸めた玉を6個作ります。これ1個が
家庭分です。これを一こねで玉6個作ると言います。毎年12〜18こね作ります。
◎〔5〕踏んで伸ばす
お供え餅状の材料を踏んで伸ばします。
家庭では伸ばした材料をさらに麺棒で適当な厚さに伸ばして、切って、材料の出来上がりです。
ここでは伸ばした6玉を、2枚づつ、3枚づつ、6枚づつと重ねながら、足踏みで伸ばし、
直径60cmぐらいの円形状に作ります。
◎〔6〕ソバ打ち
〔5〕の材料を1枚毎麺棒で仕上げます。麺棒で丸めて、麺台で打ちながらさらに薄く伸ばします。
ただ伸ばすだけでなく職人はドス、ドスと音を立てながら伸ばしていきます。
それでそばを打つと云うのでしょう。
◎〔7〕ソバ切り
ソバ切り包丁はそれ専用です。職人の切ったソバは機械で切ったように厚さが均一です。
私は厚さがまちまちな方が手打ちらしいと思うのですが・・・。
ソバ打ちの時、切る時、職人は私達踏み屋が、踏む回数の手抜き(いや足抜き)をみぬいてしまいます。
感触で判るのだそうです。
◎〔8〕ソバゆで
くちが直径1mの大釜で、玉1個の半分の量に切られたのをゆでます。切ったソバをばらばら
に入れて、くっ付かないようにかき混ぜ、ソバが浮いたらざるで素早くあげて、水で冷やします。
ここでソバの出来具合の良し悪いがわかります。できたソバが短くないか、こしはどうか等です。
家庭では、大きななべに、たっぷりの湯で少量のソバをゆでるのがコツです。
◎〔9〕水洗い
ゆであがったソバを3回ぐらい水を替え、もむようにしてソバのあくを落としながらあらいます。
◎〔10〕手打ち蕎麦の出来上がり
ざるに取り、水を切って出来上がりです。蕎麦はこの出来上がりを食べられれば
どこのお店でもおいしさは、そんなに変わりは無いと思います。
我が家の手打ち蕎麦です。
☆うどん作り
◎材料
蕎麦は10人前、1.5kgで蕎麦の玉を作りましたが、うどんは、約6〜8人前の分量で説明します。
写真は店でのうどん作りです。分量の多い少ないは、割合で調整してください。
材料は、中力粉1sに食塩水(水 440〜460g,塩10g)を加えます。ボールの中に中力粉入れて真中に
食塩水を入れる穴を作り入れます。上部が回りの粉で平らになるように、なぜるように混ぜます。
ボールの中で、ある程度弾力が出るまでよく捏ねます。後は、蕎麦と同じように平らな所に移して、
ビニールをかけ足踏みで捏ねます。伸ばしては丸め、伸ばしては丸め、伸びなくなったら、そのまま
ビニールをかけて、2〜3時間ねかせます。そしてまた2回程踏んで、玉にして、それを足踏みで
伸ばします。薄力粉を振りながら伸ばします。店ではこの1枚を1練で6枚、1日2,3練作ります。
伸して、切って、仕上げるまで乾燥しないようにビニールでくるんでおきます。
◎うどん伸し、うどん切り
うどん打ちとは言わず、うどんを伸すと言います。何故だか解かりませんが、要は蕎麦打ちと同じ
やり方です。伸ばしたうどんを切り易いように重ね、包丁にくっかないように薄力粉をまぶしながら
きります。
◎うどん茹で
店では、大釜のたっぷりの熱湯の中にいれます。家庭では大きな鍋を使用してください。
麺を入れると温度が下がリますが、また沸騰してきます。そしたら、写真ぐらいの水を加え沸騰をおさえます。よくかき混ぜながら茹でます。
これが1回目として3回目で麺を釜から出して水洗いします。水洗いは蕎麦と同じです。仕上げのうどん
は切り方で変えます。細いうどん、太いうどん、幅広うどん等お好みで作ってみてください。
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