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「どこかでフラレて2人で濡れた時から / text 2」


そこにバスルームから出て来たアイツがたっていた。


そして、やけに熱っぽい目で挑発するみたいにじっと俺を見た。

今までそんな激しい捕われたような目で誰かに見られたことはない。
自分に向けて恥じらいなく発情を露にした顔なんかは、されるのも見るのも初めてだった。
それがましてや男なんかに…

シャワーの湯が熱かったのか。いや、あいつ自身が火照ったとゆう感じで、「どうした?」と手を伸ばせばビクッと不自然にアイツの体が跳ねた。

それでつい女で慣れた悪戯心に火がついてタガを外した。

アイツの変な興奮が俺にも移ったその瞬間、アイツの腕を引っぱり抱き寄せてキスをしていた。
それからベッドに押し倒した。
その時は、あの瞬間は俺がアイツを抱くことに迷いは無かった。
あの瞬間のあの場は制約なく何をしてもいいと許しあった様な空気があったから。

俺は男と寝るのは初めてだった。今まで同性に興味すらなかった。
だのにそんな俺をココまで駆り立てる程の欲情をアイツは俺に示し、俺はその熱に灼かれたんだ。

正常位でかぶさり、女にするように口付け愛撫をしてやった。
胸に触ると意外にもアイツが反応してみせたので更に俺を奮い立たせた。

男同士がどうするかなんてのは男をしていればまぁ自然に知れてくる。
だからあらましでも一通りの知識はあったから、アイツの物を撫で擦りながら後ろを唾で濡らして指を入れた。
慣らしながら前立腺を探って、ある所でアイツが反応するのを待った。
不意に跳ねた体を見て、反応を確かめるため同じ所をもう一度探って擦ってやると声をあげて達したのでその場所だとわかった。
そして初めてかどうかは知らないが後ろででも感じる奴なのだと感心しつつ、この反応に俺の興ものって体が熱くなった。

さっそう俺は自分の物を擦ってアイツに宛てがい押し付けた、達したばかりで息をあげているアイツの呼吸に合わせて押し込むと思いのほかスンナリで、
先が飲み込まれそのままゆっくり何度も押して根元まで挿し入れた。
俺にしてみれば話に聞いたよりも楽にここまで出来てしまい違和感が無さ過ぎて呆気ないものだったが、ここでやっと正気付いてきたアイツが逆に動揺をみせた。
体を繋げた入口を震えとともに締め付けだし、俺はその締まりのあまりのキツさに堪らずうめき声をたてた。
緩めろと言いつけるがアイツは聞き分けず今更になって受ける痛みと苦しさに足掻き強ばって震えていた。
そんな合間でアイツが「抜け_」と絶え絶えに繰り返し言ったが俺を離さないのはアイツ自身で俺は繋げた所で締め付けられて引くに引けず、アイツの上で堪えるしかなかった。

その内にアイツの体が慣れたのだろう緩んだ拘束に俺は息をついたが、オスの本能が疼いて体を引こうと動いたその時、またアイツは俺を締め付けた。
それが俺自身の快感に繋がり痺れたその反動でアイツの中を突き上げた。
アイツの声が漏れる、それからは快感を追うだけになって腰を動かした。

俺がアイツの中で極まった時いつものようにゴムをしていないことに気がついた。
途端冷静になって息を切らしながら、ようやっと組しいてるアイツにも意識をやりアイツも今2度目を出したことがわかった。

結果俺は気持ちがよかった。アイツだって2度も出したのだから何がしかの快感はあったはず。
説明しがたい切っ掛けにそのまま呑まれ流されてやっただけだ。
だからお互い様でアイツにしたって多分罪悪感とかはないだろう。

ただ今ある現実と普段とのギャップはまだ曖昧でも事後の濃い空気を吸うには重く、その時俺は止めたタバコの味を思いだした。

無性に吸いたくなる煙草に舌舐めずりする。
吸い込んだ煙と一緒に胸の靄を吐いて気を散らしたいとか、事後の空気を吹きとばしたいとかじゃなく、どちらの味が旨いのか気になって仕方がなかった。



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