願いかなうなら
野の花が私を誘い
その可憐な香の中に 私をうずめ
そして、思わず ほっとした
安堵の ため息を つくとき
あなたを心から
この美しさの中に さそいたくなる
あなたと共に 過ごすひとときに
私のすべてをかけ
とりとめのない会話の中に
あなたの心をひきとめ
そして あなたの心の中に
ひとかけらの 安らぎを
与えることができたなら
あなたは 忙しさの中で
孤独とのたたかいに
自分をむちうちつづけ
なつかしい日々を思うこともせず
楽しかった日々を思うことすらしない
そんなに懸命に
そんなに立ち上がろうとして
それでも
どうすることもできなかった
あなたを
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