本棚の「詩集」をパラパラめくっていたら懐かしい詩に巡り合いました。

    山のあなた
           カール・ブッセ
山のあなたの空遠く
「幸(さいわ)ひ」住むと人の言ふ
譩(ああ)、われひとと尋(と)めゆきて
涙さしぐみ かへりきぬ
山のあなたになほ遠く
「幸ひ」住むと人のいふ

 1,990年代の演芸ブームの頃、三遊亭歌奴(3代目圓歌)という
落語家が「授業中」という話にして「山のあな、あな、あな・・・と」吃音
だったことを逆手に取って、わざとどもって笑いに変え爆発的な人気を
得ておりました。
 
「笑点」の大喜利メンバーとしても活躍し、1,967年には、昭和天皇の
前で御前公演をいたしました。
 若山牧水の「幾山河越えさり行かば寂しさのはてなむ国ぞ今日も旅ゆく」
の背景になったともいわれております。

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