君たちに贈る   卒業生に贈った詩です

    
    見ても見えない物がある 聞いても聞こえぬ声がある
  
   心を閉ざしていては

   ここで得たものと  ここで失くしたものに

   心を至らせよ

   服従させることが力量と 信じられているから

   君たちを好きだなんて 言えない

   反発することでしか自己主張できない ジレンマが

   悲しいほどにわかるから

   君たちは愚かで 私たちは賢いなどと

   説くのはよそう

   ここで学んだすべての知識を 忘れてもなお

   砂金のごとく 君の心の底に残るもの

   それこそが君の宝 あすを拓く力


「詩集」トップへ