ART-REBIRTH SOCIETY 制作
<サボテンと戯れて>
♠龍胆寺雄言葉ログ~作品の中から♠
今回は:「M子の遺書」より。
人間は誰だって、大なり小なりいろんな才能や天分を持っている。いはば
それらは火をともさない蝋燭だ。迂闊に生活を選んだら、人間は墓穴に入る
ときにも、まだ芯の白い蝋燭を幾本も、そのまま使い残さなければならない。
何と不経済な話だ!。そうだ、俺は俺の才能のあらゆる蝋燭に、たとえ小指
の頭ほどの、ちっぽけなかけらでもいい、赫赫とみんな芯に火を灯して並べて、
俺の人生をお祭りの夜のように、明るく賑やかに闇に照り輝かして、さて
(そうして)死んで行こう。蝋燭が残らず燃え切ったあと、冷え固まった
蝋涙だらけの闇が落ちたら、-----いや、これこそ言葉通り、死出の闇路
という奴だ。
♠TOPICS♠
*2023年12月2日~24月1月21日:大和市つる舞の里歴史資料館にて大和市
林間都市にかって在住した作家たちを紹介する展示会が開かれ、作品が展示
された。
*2023年8月31日~9月11日:鈴木裕人編著:「龍胆寺を読む本」刊行を
記念して神戸市の1003BOOKSにて「龍胆寺雄フェア」が行われ、初版本
などを含めての著作資料が店内に展示された。下記は写真家戸田勝久氏による
店内状況の写真である。
♠目次♠
1.作家・龍胆寺雄の生涯
2.人物像
3.作家・龍胆寺雄の文学観
4.作家・龍胆寺雄の見た他の作家の印象・交遊録
5.作家・龍胆寺雄の作品について識者の批評
6.中央林間と龍胆寺
7.作品一覧
8。没後から現在までの情報
9.おわりに
明治4年4月27日千葉県佐倉市に生まれ、1歳のとき茨城県下妻市に引越し、以後旧制中学時代までここに過ごす。父親孝三郎は下妻1中の国漢教師で、郷土の作家長塚節等とも親しく、国語関連の著作もある。参考資料1
- 大正11年4月慶應義塾大学医学部入学、以後5年間在学するが、昭和2年中退。
昭和3年4月、「改造」の10周年記念懸賞小説に「放浪時代」が一等当選となり、文壇に登場する。殊に、そのモダンな文体は選者の一人であった佐藤春夫の激賞するところとなり、以降、佐藤春夫は龍胆寺にとって数少ない師の一人となった。参考資料2
昭和3年~昭和8年:彗星のように文壇に登場した龍胆寺は続いて「事務所(新潮)」、「A・子の帰京(三田文学)」、「アパートの女たちと僕と(新潮)」を立て続けに発表、「アパートの女たち~」は特に谷崎潤一郎に高く評価された。一躍流行作家として、精力的に次から次へと創作、評論、コント、エッセイなど多数の作品を発表していった。龍胆寺の作品は、物事を深刻ぶって描くことの多い日本文学の中では異端とも言えるほど、からりと晴れ渡った世界があり、当時の評論家・千葉亀雄ガ「モダニズム文学」と評したことから以後、龍胆寺の一連の作品や、同様の他作家の作品はモダニズム文学と総称されるようになった。又、当時全盛を誇っていたプロレタリア文学に対向して新興芸術派を結成し、その中心的作家として活躍する。その辺の活動状況については、
「1984年発行(プレス・リーブルセンター)・モダニズムと龍胆寺雄の世界」
「常陽芸文1993.1月号・モダニズム文学の旗手」
「平成11年発行(下妻市画展)モダニズム作家龍胆寺雄」などの資料に詳しく記載されているが、それらを概括すると概ね次のようになろう。参考資料3
昭和9年~10年:新興芸術派はしかし、一時的な華やかさと、ジャーナリスティックな賑わいの後、外部或いは内部からの批判も多く短期間のうちに分裂崩壊する。この時期竜胆寺は「モダニズム文学論」、「ロマン論」など多くの評論を発表しているが、何れも皮相的な一面的解釈に過ぎないと否定されることになる。昭和9年タブーとも言われていた文壇の内幕と派閥性を攻撃した、「M子への遺書」を「文芸」7月号に発表、そのことも原因となって、急速に文壇での地位を失い、そこから離れてゆく。つまり龍胆寺が流行作家として華々しく活躍したのは、わずか5,6年であり、その間に雑筆・評論まで含めると、おおよそ200点以上の文を発表し,それ以降の発表数は100編にみたないことからも、以下に彼が急激に流行作家からそうでなくなったが判る。龍胆寺はそれ以降再び文壇に復帰することは無かったので、その文学的評価は主に、この時期に書かれたものに基づいたものが多い。しかし、創作自体を放棄したわけではなく、長寿であったので、その後の作品もかなり多く、作風も変わり、評価の対象になってないが、興味の惹かれる佳品がかなりある。例えば、81歳の頃の作品と考えられる「八柱神社の秘仏」について、常陽藝文1993/1月号に次のように紹介されている。八柱神社の秘仏
小説「M子への遺書」には、当時文壇に君臨していた作家菊池寛;後のノーベル賞作家川端康成を名指しで批判している部分もあり、龍胆寺が何故このようなものを発表したかについては実際にところは不明な点が多い。昭和10年11月、東京高円寺より、神奈川県の中央林間に土地を求めて移住する。参考資料4
昭和11年~終戦(昭和20年):文壇に背を向けた龍胆寺はそれまで趣味でやっていたサボテン栽培を広い敷地で行うようになり、サボテン栽培に関する著書も書くようになる。又いくつかの文学作品も発表しているが時代は戦時体制に突入し、文学がどうのこうの言っていられる時代ではなくなってきており、生活のため龍胆寺は仲間4人と共同農耕なる組織を作り、かなり手広く本格的な農業を行った。実際小麦、イモ類を栽培し、農業組合に供出も行った。又、中央林間都市の町内会長を昭和16年の開戦の年から、終戦、戦後に渡る7年間の可なり困難な時期に務めるなど、作家にしては厄介な世俗的な仕事をこなしている。又、当時小田急電鉄の分譲地を購入して中央林間、南林間に移住してきた住民と、小田急電鉄との間に契約に関するトラブル問題が生じ、この問題についても龍胆寺は住民側の中心となって、折衝を行っていた。平成18年現在の中央林間地区は戦前戦後時代の面影は全くというほど残っていないが、龍胆寺は昭和26年の「中央林間ニュース」に、彼が部落長を努めていた頃の中央林間の出来事について、又、昭和63年発行の「大和市史研究第14号43P~58P」に、「林間の歴史と今昔」として文を寄せており、往時の中央林間をしのぶことが出来る。
参考資料5
終戦(昭和20年)~昭和59年:文壇に疎遠となっていた龍胆寺にとって、今まで趣味でやっていたサボテン栽培とその販売が、生活の糧を得る方法となった。日本砂漠植物研究会を設立し、雑誌「カクタス研究」の発行、サボテンの栽培、輸入、販売を会員組織を通じて行った。サボテンの栽培品種は8千種に及び、多くのサボテンに関する著書を発表すると共に、NHKなどへのラヂオ、テレビ出演なども行った。この時期の龍胆寺は作家でなく園芸家として名をはせていたといえる。サボテンの著作には、サボテンのの紹介や、栽培法に関するものが多かったが、「人生遊戯派」によれば、「私が本当に意識して文壇に背を向けて、その頃興味を惹かれて、だんだんと深入りしていった植物、シャボテンの世界に足を入れ、作品活動を植物に関する執筆へと移していったのは昭和11年頃からだった。もっとも、植物に関する私の著作は、決して植物学書ではなく、これは私の文学活動の展開以外の何ものでもなかった。あたかも、ファーブルの「昆虫記」が、決して昆虫学ではなく、ダーウィンの「種の起源」が、単なる生物学でなく、実に立派な文学であることに習って、この2人を尊敬する私は、植物を文学的に描くことに専念し、決して文学者の立場を放棄しなかった。」と述べられている。サボテンに関する随筆としては、1974年毎日新聞社、1983年北宋社から発行され、永らく絶版になっていたが、この度、筑摩書房より、ちくま学芸文庫として、2016年12月に再版された、「シャボテン幻想」、1999年作品社より刊行された「花の名随筆12巻」に収められている「焼夷弾を浴びたシャボテン」などがある。又、何点かの文学作品を発表しているが、この時期から最晩年までかなりの詩作を行っており、それらは僅かのものを除いて殆ど発表されていない。詩作の中には、地元大和市の大和市立中学校の校歌(龍胆寺雄作詞;鈴木次男作曲)などもある。参考資料6
昭和59年~平成4年(作家終焉の年):作家の最晩年の10年に当たる。この時期に至り龍胆寺はそれまで生活の糧にもなっていたサボテンに関する栽培を含めたすべての業務を3男にゆずり、自らの文学活動に再び専心するようになる。いくつかの作品を書いているが、注目すべきは、昭和59年1月から昭和書院より刊行が始まった龍胆寺雄全集全12巻であり、これは、彼のそれまでの作品の主なもの、及びいくつかの新作が含まれた彼の文学の集大成でもある。この刊行には、当時東洋監査法人の理事長であった、龍胆寺作品に共感を持った野口喜一氏の物心に渡る助力の存在が大きい。
全集刊行後はいくつかの執筆を行うも、次第に体力、気力も衰え、自宅で転倒後、約1年療養に努めたが、平成4年6月91歳の波乱の生涯を閉じた。参考資料7
♠作家・龍胆寺雄の没後~現在までの情報♠
膨大な作品を残しているにも拘らず、文壇社会の外で多くを過ごした龍胆寺は、ほぼ埋もれたままの幻の作家になっている。しかし決して多くはないが、熱心なファンや,研究者があり、死後も彼に関する記事や評論の発表、イベント開催、作品の復刊が行はれてきた。
*前掲の元東洋監査法人理事長 野口喜一氏 は作家龍胆寺雄の現在でのシチュエーションを大変適確に述べているので、
それを一部引用すると、「---1992年6月作家龍胆寺雄は、緑多きうちにと91歳でこの世を去った。残した全
作品は神奈川近代文学館に永久保存された。この奇妙な名前の作家を知る人は多くあるまい。昭和初年代の文壇に一瞬
の光芒を残し、昭和文学史の一異彩となったが、忽然と文壇活動に背を向けて去った。以来茫々として、その名も作品
も文学史の片隅の荒野に埋もれて今日に至ったが、彼の愛した砂漠とそこに自生する植物に関する著書は、「荒涼の美
学」といわれ、特に「シャボテン幻想:(昭和49年毎日新聞)」は、現代の地球環境、生物生存への警告に満ちて興味
深い。云云ーーー。(平成5年5月:東洋監査法人ニュース巻頭言より引用)」
*なお、この著書については、数々の国際写真賞を受け、「海原幻想」「サボテン幻想」などユニークな写真集を出して
いる写真家 塚原琢哉氏 も平成4年毎日新聞「私が感激した一冊」の中で、「世の中にはシャボテン研究家、シャボテン
マニア、シャボテンコレクターと呼ばれる人がいっぱいいますが、龍胆寺さんはそれらの人とは全く違います。この本を
読んでいて、びっくりしました。作者はシャボテンを通してこの世の中の人間に警鐘を打ち鳴らしているのです。」
そして「僕の追っかけているテーマと一緒なんですね。」と言っている。
*2023年6月:鈴木裕人編著:「龍胆寺を読む本」(コロッケ出版社)
が刊行された。内容はモダン都市編、シャボテン編、資料編、
の三つに分かれており、資料編には「龍胆寺とジャーナリズム」
と題する鈴木氏の論評と年代順に記載されたほぼ龍胆寺雄の全作品、
刊行物の詳細な目録が記載されている。
*2022年2月:横浜冨士見丘学園中学校2022年度国語の入試問題に龍胆寺雄
の小説「放浪時代」の文章の一部が用いられた。
*2022年1月:22年1月発行「古本スタイル01」に先に「龍胆寺の本」を
編集発行した鈴木裕人氏が「龍胆寺雄と歩く街」というタイトルで昭和初期の
東京の街の世態風俗と結び付けて作品「放浪時代」、「階段を降りる」など
について論じている。又、鈴木裕人氏については2021年12月皓星社発行
「古本マニア採集帖」の中で著者の南陀楼綾繁氏が「龍胆寺雄を掘
り起こす人」というタイトルで詳しく紹介している。なを、サンデー
毎日1月号、日本古本通信1月号にも龍胆寺雄を研究する若手研究者
として鈴木裕人氏が紹介されている。
*2021年5月15日:写真家 戸田勝久氏による全146Pの豪華な写真集「青い煙」
が発行された。氏は幼い頃より蒸気機関車に心惹かれ、この写真集は全て
今まで撮りためられた蒸気機関車とそれにまつわる風景よりなっているが、
一枚一枚の写真はそれぞれ1つの詩を感じさせるような独特の風情を持って
いるのが特徴である。なお、氏はかって作家龍胆寺雄の著作「塔の幻想」
の挿絵と装丁を担当された方で、本写真集にも龍胆寺の随筆「老SLファン」
がオリジナルな原稿とともに紹介されている。
氏の許可を得て、写真のいくつかを紹介する。なを、この本についての
お問い合わせは水仁舎までお願いします。
*2021年8月29日:テレビ朝日放送番組”ガリベンガーV”に龍胆寺雄
の孫の一人で東京農大の進化生物学研究所多肉植物研究室の橋詰二三夫さん
が出演した。彼はマダカスカルなどの熱帯植物に詳しく、現地に何度も
足を運んでいる。
*2021年11月:KADOKAWA発行の漫画誌「ハルタ11月号」に新人賞受賞の
一人として龍胆寺雄のひ孫のひとり森野鈴鹿さんの「境界の道で」が
60ページにわたり掲載されました。
*2021年12月18日:NHK BSで85才の植物生態写真家として埴 沙萌さんの
植物撮影の日常について約1時間の番組が再放送された。氏はこの分野では
第1人者の一人で、30冊ほどの写真集を出されている。なお、氏は大学時代
龍胆寺雄のもとで永らくサボテン、多肉植物の栽培を学び、一時は泊まり込みで
龍胆寺の図鑑発行やサボテン栽培を手伝い協力された。
*2021年3月15日:日本近代文学館会誌No.300号の「閲覧室」に「アパートの
女たちと僕と・出版記念会のこと」なる記事が書かれました。記事は先に
「龍胆寺雄の本」を執筆された鈴木裕人氏によるもので、たまたまNHK朝の
レンドラで再放送が始まった「あぐり」の夫で小説家でもあった吉行エイスケ
が春陽堂編集者の難波卓爾にあてた書簡などを中心に、作家龍胆寺雄たちの
当時の活動について述べられている。
2月26日:相模川沿いの相模原緑花木センター
でサボテン「亜阿相界・アーソーカイ」の
小苗があったので1,000円で買いました。
亜細亜と阿弗利加(アフリカ)の境に多く
生息するらしく、Wikipediaによると、
サボテン研究家でもあった作家の龍胆寺雄
が命名したそうです。大きくなると高さ
7,8メートルになるとのこと。
*2020年9月7日:鈴木裕人氏編集の書籍「龍胆寺雄の本」(定価:2,000円)が発行された。
龍胆寺雄の代表作のいくつかがピックアップされ、詳しい脚注が付与されている。
又、この風変わりな名前の読み方、読まれ方についてエピソードとともに紹介し、
加えてこの作家の作品について、当時の文壇の背景を踏まえて論じている。
全体で226頁ほどになるが、龍胆寺雄の著作のほぼ全てが網羅された著書目録が,出典、年代とともに
約40ページにわたり詳細に記載されている。編者の鈴木裕人氏は愛知県の市立図書館勤務の
大学院生で、同人誌「夜泣き」を主宰する文学研究者である。
又、本の冒頭には高名な漫画家である山川直人氏による龍胆寺の絶妙なイラストが描かれている。
♠作家・龍胆寺雄の作品一覧♠
昭和初期大変華やかな文学活動をしたもののわずか5,6年で文壇から遠ざかり、以後文壇に復帰することの無かった龍胆寺は、しかし他の作家に比べてずっと長生きし、数こそ減ったがその後も創作活動を続けたので、トータルでは厖大な量の作品を残している。しかも、殆ど取り上げられることのない作家であり、生涯を通した作品の系図も無く、マイナーな出版社から出版されたものも多く、それらを個々に記述することは不可能である。したがって、ここでは、唯一昭和3年~昭和40年までの作品年譜が記載されている、PREVIEWモダニズムと龍胆寺 雄の世界(S59年:プレス・リーブル・センター発行);モダニズム文学の旗手・龍胆寺 雄(常陽文芸1993年1月号);第8回企画展:
モダニズム作家・龍胆寺 雄(平成11年:下妻市ふるさと博物館)などの資料を参考に、作品点数を年代別に記述するにとどめる。
<創作作品数(全て発表されたもの数で、時期は異なっているも重複を含む)>
昭和3年代~昭和7年代:85
昭和8年代~昭和40年代:62
昭和41年代~平成4年代:??
<評論・雑筆類>
昭和3年代~昭和7年代:131
昭和8年代~昭和11年代:18
昭和12年代~平成4年代:??
単行本名(全集含む):(全て網羅されてるかは不明)
*アパートの女たちと僕と(s5:改造社)
*街のナンセンス(s5:新潮社新興芸術派叢書)
*放浪時代(S5:改造社)
*かげろうの建築師(S5:新潮社)
*十九の夏(S5:改造社)
*街のエロティシズム(S5:赤炉閣書房)
*燃えない蝋燭(S6:改造社)
*化石の街(S6:新潮社)
*現代日本文学全集61・新興芸術派文学集(放浪時代・アパートの女たちと僕と収録)S6:改造社
*掌の上の悪魔(S7:春陽堂文庫)
*虹と兜虫(S7:改造社)
*明治大正昭和文学全集55(放浪時代収録)S7:春陽堂
*魔子(S8:新潮社)
*跫音(S9:改造社)
*青銅のCupid(S10:麗日社)
*村上義光(史劇)
*青年処女常会記―若い教養(S18:希望の窓社)
*鳳輩京に帰る―建武中興秘史・大刀飲み屋と村上義光をめぐって(S18:今日の問題社)
*幸福を求める(S18:希望の窓社)
*楠一族(S18:潮文閣)
*風に関するEpisode(S21:円頂書房)
*放浪時代(S23:鎌倉文庫)
*愛の十字路(S23:同盟出版)
*美しき青春(S23:東光出版社)
*薔薇は咲けど(S24:東光出版社)
*月の砂漠に(S24:東光出版社)
*君は花の如く(S24:ポプラ社)
*燃えない蝋燭(S24:湘南書房)
*故郷の母(S25:ポプラ社)
*不死鳥(S26:改造社)
*現代日本小説体系45・モダニズム編(放浪時代、魔子を収録)S27:河出書房
*艶奇幻想小説―虹を作る男(S30:あまとりあ新書本)
*耽美派委嘱作品集―官能の夜(S32:あまとりあ社)
*現代日本文学全集86・昭和小説集(アパートの女たちと僕と収録)S32:筑摩書房
*日本現代文学全集105・現代名作選(1)(放浪時代収録)S44:講談社
*龍胆寺雄EROTICS傑作選(S45:三崎書房)
*日本文学全集88・名作集3(放浪時代収録)S44:集英社
*シャボテン幻想(S49:毎日新聞社)
*下妻の追憶(S53:日月書店)
*M・子への遺書(S53:日月書店)
*塔の幻想(S53:奢瀟都館)
*牧野夫妻の場合―貞淑なる妻の情事(S54:ホームダイヤモンド社)
*人生遊戯派(S54:昭和書院)
*シャボテン幻想(S58:北栄社)
*龍胆寺雄全集全12巻(S59~61:昭和書院)
*日本の名随筆別館14園芸(死の谷、悪魔の花園の同伴者収録)平成4:作品社
*花の名随筆12・十二月の花(焼夷弾を浴びたシャボテン収録)平成11:作品社
*講談社文芸文庫りB1(放浪時代、アパアトの女たちと僕と、M子への遺書収録)平成17:講談社
*シャボテンと多肉植物の栽培知識(S10:誠美堂)
*シャボテンと多肉植物(S28:誠文堂新光社)
*シャボテン―環境と植物(S28:岩波写真文庫)
*シャボテン(S34:誠文堂新光社)
*シャボテン新入門(S36:誠文堂新光社)
*シャボテン四季のアルバム(S37:大泉書店)
*シャボテンを楽しむ(S37:主婦の友社)
*シャボテン小百科(S39:主婦の友社)
*原色シャボテン多肉植物大図鑑第1巻(S40:誠文堂新光社)
*原色シャボテン多肉植物大図鑑第2巻(S43:誠文堂新光社)
*原色シャボテン多肉植物大図鑑第3巻(S45:誠文堂新光社)
*園芸入門・流行の多肉植物付新しいシャボテン(S47:主婦の友社)
作品の多くは神奈川近代文学館に保存