いちまいの絵



2007年12月
200712
『夜の帳(とばり)の7ページ』

紙に交響水彩 個人所蔵

今年は沖縄の知念で、
合計半月間にわたり、毎日
宿の広いベランダに寝転んで
夜の天空を見ていた。
陽が暮れて開かれる夜の帳(とばり)
輝く月と饒舌な星空たち
星の光の 心地よい流れで
うとうとする。

3時半頃から少しずつ空が青みを増し
黄金の月の光と混じって
エメラルドグリーンを瞬かせる。
こうして夜の帳の2ページ目が姿を現す。

美しく溶け出す青と紫の 3ページ

雲が見え出し、肌色とピンクが混じりだす

朝陽の光を染ませた波立つ雲の5ページ目

真っ赤に水平線を燃やすエナジー

7ページ目で海は白み
こうして夜の帳が明けていった。

もちろんいつも方程式のように
こうして明けるわけではない。
でもこの天空舞台は
毎日、私を子供のようにわくわくさせて
次の幕(とばり)が明くのを
うとうとしながら待っていたのだ。
大自然という母親に育まれている乳飲み子のように。