赤い花は咲き誇る

 

風の当たらぬ箱庭で
空も見えない闇の中
溢れる蜜を花弁に浴びて
噎せ返る想いに塗れながら

 

散りゆくまで鮮やかに
最後の炎を燃やし続ける

 

 

赤い花は咲き匂う

 

閉じた世界に包まれた
永久なる真紅の褥では
重ねた不変の夢だけが
滅びの刹那を待っている────

 

 

 

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