湖の中の小島を歩いているとフレアが言った。
フレア
「ん・・・なんか水の流れる音がするなぁ」
ムーン
「・・・あっ、ほんとですね。こんな湖の中で?」
そしてブライトが気づいた。
ブライト
「おい、見てみろ。なんかそこ・・・少し暗くないか?」
浩二
「・・・あっ、ほんとだ。音はそこからするね。」
ブライトが指さす場所は少し暗くなっていた。
ブライト
「そうか、『界壁』の穴があるんだ。そして湖の水がどこかの世界にもれてしまったんだ」
正男
「じゃあその穴に俺たちも入ればいいんだな、よし!」
正男は真っ先に穴に飛び込んだ。
ムーン
「・・・あっ、ちょっと・・・いいんですよね?」
ムーンの問いにブライトは言った。
ブライト
「この世界で霧を晴らしてもまた別の霧がそのうち出てくるだけだろうしな。」
フレア
「別の世界に行って霧の元を突き止めないとってことか、行くか」
フレアも穴に飛び込んだ。浩二、ムーン、ブライトもそれに続いた。
正男
「おわっ!」
正男は水に飛び込んだ。浩二たちも次々と着水する
ムーン
「うわっ、冷たい!」
ムーンは水の冷たさに震える。
フレア
「そりゃさっきまで寒い世界にあった水だからな」
浩二
「でも少しはぬるくなってるよ。さっきまでは触ったら痛いくらい冷たかったし」
浩二は近くの陸に上がって言った。
ブライト
「どうやら洞窟のような場所みたいだな。もともとぬるい水がたまってたのかもしれない。」
ブライトはあたりを見渡す。
ブライト
「で、このあとどうするかだが・・・」
ブライトは腕を組んだ。