正男は崖下の足場を歩いていると急に地面が感触が変わった。
正男
「うおっ!なんか足場が柔らかいぞ、岩じゃねぇな」
ブライト
「確かに・・・なんだこれは、冷た!?」
ブライトはしゃがんで地面を確かめる。
するととても冷たかったのか慌てて手を引っ込める。
フレア
「というか・・・急に寒くなったな。地面も冷たくなるわけだ」
浩二とムーンが言った。
ムーン
「あの、すみません。地面が冷たくなったっていうか・・・これ雪じゃないですか?」
浩二
「そうだね。白いし冷たいし・・・」
正男がソラからもらった「太陽宝」を持った。
正男
「・・・じゃあ、本当に霧が晴れるのか・・・試してみようぜ」
そして「太陽宝」を空に投げた。
すると「太陽片」を集めた時よりも強い光が放たれた。
一旦目をつむった正男たちは、再び目を開ける。
正男
「おおっ・・・」
ブライト
「なんだこれは・・・」
フレア
「真っ白だ・・・」
浩二
「綺麗だね・・・」
ムーン
「すごいですね・・・」
正男たちは驚きの声をあげた。
目の前にはあたり一面に雪が積もって銀世界と化していた。
ここは、常に冷たい雪に覆われた世界「銀雪界」。
ブライトとフレアは雪のことを知らないらしく、ムーンが説明した。
ブライト
「じゃあ俺たちの世界にいつも太陽が出ていたように・・・この世界ではいつも雪だって事か?」
浩二
「でもいつも降ってるわけじゃなさそうだね。今は晴れてるし・・・」
霧を晴らした後に見えた空は雲が見えるものの太陽の光が照っていた。
フレア
「霧が晴らせたのも、たまたま晴れてたからかもしれないな。ラッキーだ」
フレアが推測を言う。
正男
「つーことはだ。ここは『白霧界』?じゃないんだよな」
ブライトはうなずく。
ブライト
「そのようだな。また別の世界に行かなければってことだ」
ムーン
「でも・・・今霧を晴らしちゃったから『界壁』の穴はないんじゃないんですか?」
フレア
「また霧が出てくるまで待たなきゃいけないのか。ちょっと面倒だなぁ」
ブライトはあたりを見渡して言う。
「太陽界」の山から来たからか、正男たちが出てきたのは雪山の中だった。
ブライト
「・・・ならこの山を降りて人を探してみるのはどうだ?この世界でも霧のことについて何か聞けるかも知れないぞ」
そのブライトの提案に一同はうなずいた。
正男
「・・・まぁこんなところにいてもなにもできないしな」
浩二
「降りるのかぁ。なんかすべって転げ落ちそう」
そして正男たちが歩き出そうとしたときだった。
フレア
「・・・?なんか揺れてないか?」