太陽片を集めた正男たちはそれを袋に詰めた。
フレア
「それっ!」
それを投げると、強い光が発生し霧をはらった。
正男
「んで?次はブライトを探さないとな・・・」
正男があたりを見渡す。
霧の中を道なりに進んでいたブライトは地面の感触がまた変わったことに気がついた。
ブライト
「おっ、砂・・・元の場所に戻れたのか?」
霧は出ているもののそこはさっきまでいた場所とは違う元の砂漠のようだった。
ブライト
「さて正男たちを探さないとな・・・」
そのとき急に霧が晴れてきた。
ブライトは目を向けた先で何かが光ったのを見た。
ブライト
「あれは『太陽片』の光・・・正男たちか?」
ブライトはその方向に向かって走り出した。
海岸で砂漠の方向を探していた浩二は走ってくる人影に気がついた。
浩二
「あれっ?・・・あっ、ブライトだ!」
フレア
「ブライト、久しぶりだな!」
ブライト
「おおっ、浩二に正男に・・・フレアか!?やっと見つけた!」
ブライトは正男たち一行と無事に合流できた。
正男
「お前今までどこ行ってたんだ?」
正男が聞いた。ブライトは腕を組み、
ブライト
「・・・俺もよくわからない。霧だらけの場所で知らない生き物がいたが・・・」
それを聞いて浩二も考える。
浩二
「・・・気づいたら知らない場所で知らない生き物・・・?・・・僕たちの時とよく似てるね」
ブライト
「なるほど、そうかもな。だがとりあえず戻ってこれた。・・・ヘイズは逃がしてしまったけどな」
4人はしばらく黙りこむ。そして正男が言った。
正男
「・・・んで?これからどうすんの?」
ブライト
「・・・砂漠の遺跡に行ったのはフレアと合流しようと思ってだな・・・
でヘイズを追いかけたら霧が出て結局見失ってしまった・・・」
浩二
「それでブライトがいなくなっちゃったから僕たちは海岸にいたフレアと一緒に霧を晴らしたんだよね?」
正男、浩二、ブライトの3人はフレアを見る。
フレア
「で、俺が遺跡に行った理由か・・・」
フレアは話し始めた。
フレア
「この海の向こうの大陸にいる仲間から手紙が来たんだ。他の場所からもいくつか」
フレアは手紙を取り出した。
正男
「手紙?なんて書いてあるんだ?」
正男が聞いた。
フレア
「砂漠の遺跡、『太陽の神殿』はこの世界の神をまつっている。
これが各地にあるんだけど・・・それらが最近荒らされているらしい。」
正男
「たっ、『太陽の神殿』?神?各地?・・・そんな話聞いたことねぇけど・・・」
正男は浩二に目を向けた。浩二も首を振る。
そこでブライトが思い出した。
ブライト
「そういえば妙に神殿が荒れていると思ったが・・・」
フレアはうなずいた。
フレア
「あの砂漠の神殿もその1つだ。他にも草原、向こうの大陸でもそうだったらしい。」
浩二
「草原って、僕たちがブライトとあった場所?神殿なんかあったっけ?」
ブライト
「草原の霧を晴らしたあと、そのまま森に直行したからな・・・。一応俺たちが進んだ道と反対側にあったと思うぞ?」
ブライトは補足する。そしてフレアが話を戻した。
フレア
「そしてこのグラスオーシャンにも神殿はある。そこの情報はまだ聞いてないが・・・一応見ておこうとここへ来たのさ。」
正男は海を見渡す。
正男
「・・・でも何も見当たらねぇぞ?建物みたいのは・・・」
フレア
「ああ、この海の神殿は海中にあるんだ。この海岸からその神殿に通じる参道がある。こっちさ。」
フレアを先頭に一行は海中の神殿を目指し進み始めた・・・。