ヘイズが霧を出したとき、正男と浩二は思わず目をつぶってしまった。
そして目を開けるとヘイズとブライトの姿はなかった。
正男
「・・・あの2人、どこ行った?」
浩二
「うーん、霧が晴れるまで待つ?」
しかし、しばらく待ったが霧が晴れる気配はない。
そこで浩二が言った。
浩二
「そう言えばヘイズがこの霧は普通の霧じゃないとか言ってなかった?」
正男
「んっ?じゃあこれは・・・『霧化の霧』ってやつか?」
正男が驚く。
正男
「ならまた太陽片を集めるのか、ったく面倒だなぁ」
浩二
「そうだね、でもとりあえずブライトを探さない?僕たちだけじゃどこ行けばいいかわかんないよ?」
正男
「さっきまで集めた太陽片も全部あいつが持ってるしな・・・」
ブライトを探すため、2人は歩きだした。
ヘイズが霧を発生させた場所から離れると、まだ広がっていないのか霧が薄まってきた。
すると正男が立ちどまり何かに気づいた。
正男
「んっ、なんだこのにおい?」
浩二
「・・・あっ、海じゃない?ほら」
浩二が指さす方向には砂浜と海が広がっていた。
浩二
「この砂漠って海にそのままつながってたんだね・・・あっ」
浩二は砂浜に目を向けた。そこには1つの人影があった。
正男
「おっ、ブライトか!?」
正男は人影に向かって走り出した。浩二もそれに続く。
人影はその足音に気が付き振り向いた。しかし
浩二
「・・・あれ?違うね・・・」
その男はブライトではなかった。
男は2人をみて不審そうな顔をする。
浩二は尋ねた。
浩二
「えーと・・・赤い髪の人を見かけませんでした?ブライトって言うんですけど・・・」
すると男はブライトという名前に反応した。
???
「ブライト?君たち、ブライトの仲間か?」
今度は正男が言った。
正男
「・・・じゃああんたも?」
男はうなずいた。
???
「ああ。ブライトと一緒にこの霧を何とかしようとあちこち行ってるのさ」
そこで浩二が思い出したように言った。
浩二
「もしかして砂漠の遺跡に行ってた仲間っていうのは・・・」
フレア
「そうさ、俺はフレア。さっきまで遺跡に行ってたんだ。そのままこっちに来たんだけどまた霧が出てな・・・。で、君たちは?」
正男と浩二は自分たちがここに来るまでの経緯とさっきのヘイズのことを手短に話した。
フレア
「なるほど。で、俺が遺跡に行ってた理由だけど・・・ブライトと合流してからのほうがいいか・・・」
フレアは考える。そして
フレア
「・・・まずこの霧を晴らすとするか。」
それに対して浩二が言う。
浩二
「ブライトは探さなくていいの?」
フレア
「霧がない方が探しやすいだろ?それに霧が出たのがさっきなら太陽片も少なくて済むはずだ」
正男
「で、太陽片はこの砂浜にはあるんだろうな?」
正男が聞いた。
フレア
「俺はここに来たばかりだしあるだろ。じゃあ探すか」
フレアを加えて3人となった一行は砂浜に降りた。