第10回 造形セミナー

 今回は、図工のスペシャリスト静屋 智先生(山陽小野田市立須恵小学校教頭 元附属山口小学校)をお迎えしての造形セミナーが行われました。

 子どもの絵を提示されながら、その子のよさを見取っていく手法は図工だけでなく全ての教科や学級経営に通じるもので大変参考になりました。

 もちろん、今回も参加者の皆様が大満足のセミナーになりました。


※一番下に参加者の感想を載せています。

講師は静屋 智先生です。
附属山口小学校で図工を専門として研究してこられました。
今回は「児童画の見方と造形意欲の高め方」というテーマでお話していただきました。
定員50名の部屋がいっぱいになるほどの盛況ぶりでした。
実際に子どもの絵を示しながら、絵の見方のポイントを示してくださいました。
Q&Aの時間には、たくさんの質問が飛び交いあっという間に時間が過ぎていきました。
会場の雰囲気も大変アットホームで、参加者の皆様も笑顔でした。
参加者の感想
今日は,子どもの学びを創る会に参加させていただきましてありがとうございました。
大変有意義な時間を送ることができました。
附属ではなかなか図工を教えることができませんが,ラッキーなことに専門の先生の時間数の関係で,担任である自分が図工を教えることができるチャンスに恵まれております。
図工の技術的なことだけでなく,評価の子どもへの返し方なども,大変勉強になりました。
光からは,2時間(往復で4時間)という距離でしたが,
参加させていただいて,よかった〜〜と充実感でいっぱいです。

今回の研修も大変勉強になりました。
クレパスの使い方や,マジックを使う,使わないという技法的なものはもっと自分が勉強しないといけないなと思いましたが,今回も一番勉強になったのは,子どもの思いを大切にするということです。
やっぱり,いい先生,優れた先生はこれが共通しますね。そして,授業で個を育てながら,集団を育てていくというのがすごいなと思いました。常に,集団で学ぶ意味を考えてこられた結果なんだろうなと思いました。
今,自分のクラスが,集団としてのまとまりや力が弱いのでどうしたらいいものか悩んでいたところでした。
今まで,集団,集団と考えて,エンカウンターのようなカンフル剤に頼ってきたような気がします。もちろんそれも大事だけど,やっぱり,個々の集まりだから授業の中で,一人ひとりをしっかりと育てることが,集団を育てるんだなと思いました。
これからは,少しでも集団で学ぶ意味について考えながら授業を考えようと思いました。
今回も参加してよかったなと思いました。
ありがとうございました。

図工科の研修会と言えば,これまでコンクール対応の研修会が多くて,今回,静屋先生から日々の図工科における教師の役割や評価の意味を教えていただきました。
「やっぱそうだよなあ」ということを静屋先生のお話からたくさん学びました。あっと言う間に時間が過ぎて,もっとお話を聞きたい気持ちでいっぱいでした。11枚の作品にこめられた子どもの思いや願いを子どものお話が聞こえると表現されたこと,今後,子どものお話を作品からたくさん聞こえるように私自身しっかり子どもたちとかかわっていきたいと思います。ありがとうございました。次回も参加させてもらおうと思っています。

図画工作科をここしばらく教えておりません。したがって,今の図工がどういった方向で進んでいるのかまったく知りませんでしたので,是非勉強したいと考え,参加させていただきました。貴会では,毎回違う教科の研修をしておられます。小学校教員としては,どの教科についても不断のリフレッシュが必要だと思いますので,貴会の方向性に感心しております。
 絵のセンスがある子どもは,バレーボールのボールを受ける人の絵を描いた子のように,放っておいても素晴らしい作品を作ることができます。しかし,センスがない子の場合には,見る技術や描く技術を意図的に教師が与える必要があるのだと思います。ただ,それは,デューイの考えから言えば,「方向付け」にあたる教師の働きかけで行うべきであり,決して「統制」や「補導」ではだめですよということだったと思います。
 次回,静屋先生にお話を聞く機会があれば,でき上がった作品における教師の働きかけがどうだったかではなく,失敗する前の作品について,「こう指導したらこうなった」ということを指導前の絵と指導後の絵を対比しながらご説明いただけるとうれしいです。教師は,失敗する前に,子どもたちが困っているときに,どう働きかければよいのかを一番知りたいのかなと思います。もちろん,展覧会用の作品にするということも,教師のポケットの中には必要ですが。

先日は貴重な講演を聴く機会を与えて下さりありがとうございました。もともと図工科には苦手意識がありました。
よく分からないところがたくさんあったのがその原因のひとつですが、今回の講演でその疑問の答えをたくさん教えて頂きました。
静屋先生のお話で一番心に残ったのが「それは子どもにはきつい」という表現が何回か出てきたことでした。
これまで私は図工の時間にどうしたら子どもたちにがんばらせることができるかを考えて指導していたように思います。
「全部色を塗りなさい」とか「ここが寂しい」とかいいながらです。
しかし、色を塗らない空間の美しさや省略の美しさの話を聞いたときに、肩の力が抜ける思いがしました。
もっと図工って思いのままでいいんだなあと感じました。
やっぱり、やらされる図工ではおもしろくないですよね。
あと、美術展で評価された絵画を見ながらの指導も具体的で勉強になりました。
今度からこれまでよりいい顔で図工の指導ができそうです。
ありがとうございました

屋先生のお話を聴いて・・・・・子どもたちが楽しんで意欲的に描こうとするのも、教師の子どもの学びのとらえ方とかける声で決まっていくような気がします。
子ども一人一人が育ってきた環境、体験に違いがあるので、比べたり、決めつけたりはできないとはずっと思ってきました。しかし、教師自身(私)の主観で絵をほめていたなと思い、深く反省しました。
体験的な狭さゆえに表現の仕方が、もひとつの子どもがたくさんいますが、その子どもたちも「描きたい、創りたい」と言いたくなるような、意欲の高め方を静屋先生に教えていただいたような気がします。
コンクールのために一生懸命先生がかかわった絵、と、子どものために一生懸命かかわってくれた先生によってコンクールに出品された絵は、一見、よくわからないけれど、子どもたちが、先で絵を描きたいな〜!つくってみたいな〜!と思うかどうかですね。
私の上の子どもは、絵に対してあまりよい思いがないようです。下の子どもは、絵がすきなようで、今でもスケッチブックを広げて描いています。小学生のときに、大人から見て、決してじょうずではない絵であったのに、先生から認めてもらえる声かけがあったように、今でも言います。
教室の子どもたちの意欲を高めることできるように、画材や技法などなど、これからもしっかり情報を仕入れ、勉強していかなくてはと思うこの頃です。良い勉強の機会を与えていただき本当にありがとうございました。

先週の静屋先生の講座ではたいへんお世話になりました。とても勉強になりました。たくさんの情報で未知の部分が多く、終わった時はやっぱり私には無理、と思いました。でも今まで苦手なことを言い訳に勉強して来なかったなと反省しました。音楽科と同じく感性に依るところが大きいと思いますが、少しでもいい指導ができるように頑張りたいとおもいます。勉強の機会をくださりありがとうございました。