第13回 子どもの学びを創る会

日 時 2006年2月25日 9:30〜12:00
場 所 ルネッサながと 中会議室

テーマ
緊急提案!!子どもの学びを支える「こころ」の土台創り
−子どものSOS・心根を理解し、協同する授業の創造−

    講師 新開 奏恵先生 (長門市立通小学校)


※一番下に参加者の感想を載せています。

新開先生は,眼前の子どもたちのこころやからだの問題・課題を自覚化することの重要性を強く訴えられていました。
子どもの見取りや保健室の役割について、子どもの事実から学びを構成された数々の事例を紹介していただきました。
定員50名の座席がほぼ満席の盛況でした。
そのうち、半数近くの21名が養護教諭でした。
Q&Aの様子です。
一時は学級担任との意思の疎通がうまくいかず、意識のコンセンサスを取るのに時間がかかったとのお話が印象的でした。保健室での取り組みを伝えていくことで、少しずつ周りの理解が得られていったそうです。
養護の先生に、子どもの問題を相談することで子供同士の問題の解決に役立ったといった参加者の経験から、養護教諭と担任との情報交換が大切だという話題になりました。
行動の裏の気持ち(特に高学年女子)をどうやって読むのかという質問には、「どの子も、本当はより良く生きたい姿をもっているんだ」というお話をされていました。「子ども達は、自分の役割や責任を自覚できれば納得して動く」ということに質問者も納得でした。
参加者の感想

昨日はお世話になりました。
新開先生のお話を聞いて、養護教諭との協力連携について改めて考えました。
協力して取り組むことで担任だけでは考えつかない様々な取り組みができることが分かりました。
また、日頃から子どもたちのことを考えて、何ができるのかを考えておくことの重要性を感じました。(長門市S教諭)

養護教諭が21名ということは、それだけで、21校の先生方が集まったということですから、今回の研修の教育的ニーズの高さを感じました。今まであまり考えたことはありませんでしたが、養護教諭の先生が提案される会に参加したことはないなあと思いました。連携の大切さが言われる中で、本来身近で、一番連携しなければならない存在なのに、今まであまりなかったという方が変だったのかもしれないなと思いました。目の付け所がさすがだなと思いました。
発表からもとてもいい言葉をいただきました。
(ちょっと違うところもあるかもしれませんが・・・・)
・つながりを絆に
・インパクトよりも、子どもにとって何が残ったか
・行動の裏にある気持ちを読み取る
・役割、責任を果たせたときに、クラスで役に立っていると実感できる
・文句を言っていても、よりよく生きたいと思っていることを信じる
・家庭はすぐには変えられない。でも、子どもに芽は育てられる
はじめのあいさつで原田先生が言われた「目指しているものは同じ」というのがよく分かったように思います。
そして、一番勇気付けられたのは、高学年の女子についての対応について「この子たちのことを本当につかんでいるかと問い続けること」と話されたことです。
こういう言葉、すごく楽にしてもらえるんです。
高学年の女子、なかなかうまくいきませんからついつい悩みこんじゃうんです。
自分の指導力不足か・・・・。もちろんそれもあると思います。
でも、この言葉のおかげで、悩む自分でいいんだと思えるように思います。この気持ちが、子どもと向き合うときのゆとりになるように思いました。
発表中、ずーっと頭に浮かんでいたのは、新開先生が子どもの姿を見て、(これは保健便りを見れば、このとらえ方のすごさが本当によく分かりました)悩まれ、次の手を打っていかれる姿でした。
大切なのは、やり手よりも(もちろん新開先生はやり手ですけど)それ以上に、子どものことを真剣に悩める先生がいい先生、魅力ある先生だと思いました。やり手は、先生にとっていい先生(こういう先生も必要ですけど)悩める先生は、子どもたちにとっていい先生。自分は悩める先生でありたい、そしてその気持ちを忘れないようにしたいと思わせてもらえた研修でした。
ありがとうございました。(市外K教諭)

目の前にいる子どもの姿、その子の持つ課題から委員会活動、健康教室、など様々な学びの場を創っていかれていて、すばらしい実践だなあと感じました。
講演では、授業は5・6年生のものが紹介されていましたが、もしかしたら、他の学年もされているのかな?(例えば低学年の生活科や中学年の保健などで)と思ったので、そのこともお尋ねできたら良かったなと後から思ってしまいました。(市外I教諭)

体の病気や怪我は、治るものである。しかし、心の問題は直らない場合もあるし、長期化する。新開先生のように、養護の先生として、体と心をケアする場として保健室を運営していくことは、本当に勇気のいることと思います。
心の問題を抱えるということは、人間関係の問題が大きく関わり、一人ひとり、親、担任、友だちに応じていくことになります。しかし、一方で、集団生活をする学校内において、学級・学校内での共通理解が難しいですね。養護の先生が心の問題を扱うとき、孤立や摩擦を避けるためには、他の先生がどう保健室と連携を取れるかが問題でしょうね。
自分は、昨年教師22年目にして、初めての1年生を担任しました。頭がいたい、腹が痛いという(いかにも仮病っぽい)1年生を、快く受け入れ、心に抱えるものを、子どもから汲み取り、担任に伝えてくれた、養護の先生にとても感謝しています。

学びを創る会もだんだんパワーアップし魅力的な会になってきていますね。支えるスタッフの先生方、本当にご心配です。(市外N教諭)

先日は大変お世話になりました。感想遅くなりまして申し訳ございません。
ここだけの話ですが、今まで参加した研修会の中で一番心に残る講演となりました。
新開先生の人柄、やわらかい声、話し方、子どもに対する思い、生活に根ざした保健指導、本当にすばらしいなと感じました。
研修会が終わって、ほけんだよりを読ませていただいたのですが、子どもの様子がとても分かり、次から次に読みたくなる便りだなと感じました。自分の作った便りを全部読み返したのですが、子どもの様子は少しだけしか記載していなくて、本当に自己満足で終わっていたなと反省しました。これからは子どもや親が楽しみにしているような便りをつくっていきたいと思います。
「オッケー オッケー 大丈夫♪」という言葉ですが、私も大好きです。あの絵もかわいいですね。先生が読まれていた本、私も読んでみたいなと思いました。もしよければ、題名を教えていただけると幸せます。
この会に参加して日々の自分を振り返り、反省するとともに、これからがんばるぞ〜というパワーをいただきました!!
私も新開先生のような、お母さんのようなあたたかい養護教諭を目指して日々がんばります。
お忙しい中たくさんの資料と、講演ありがとうございました。(市外F養護教諭)

新開先生の実践に、ただただ敬服するばかりの半日でした。まさしく、先生の、養護教諭としての資質向上の研修に裏づけされた実践発表だと思いました。
子どもの「つぶやき」や「実態」をキャッチし、それを学校保健委員会に取りあげたり、保健学習や保健指導につなげたり、さらにそれらを詳細に記録に残し、評価・改善し、次のステップへ進めておられました。
また、養護教諭として常に地域のプロの方にアンテナをのばし、連携を深め、巧みに健康教育に生かしておられるなど、健康教育のコーデ゙ィネーターとしての役割を充分に発揮された発表でした。最後に、すばらしい「資料」をいただきありがとうございました。(市外I養護教諭)

教諭と養護教諭の研修会は,あるようでなかなかなく,大変意義深い研修会でした。また。新開先生のご実践は,子どものつぶやきや事実から考えられたものですごいと思いました。学校の中で,養護の先生が発信される学びをどのように年間指導計画に入れていくか,このあたりを整備しなければ,子どものつぶやきからの学びとは言え,思いつきとなるのではないだろうか。担任と養護教諭が協力しようと思っても計画を変更することが難しいときのことも考えないといけないかなと思いました。(市外S教諭)
先日は大変有意義な学びの会でした。
日頃から職員間の連携が大切であるとともに
やはり子どもへのプラス思考の目が大切ですね。
大規模校のがさがさした雰囲気を少しでも和らげたいと思っています。
たくさんのアイディアをいただきました。
ありがとうございました。(市外K教諭)
先日の研修会では、大変お世話になりました。
新開先生の実践の様子をお聞きし、自分は養護教諭として何ができているのだろう・・・。心が痛くなりました。
うちの学校の子どもたちは、みんな元気!健康面も問題なし、ケガもしないし、みんな素直で仲良し・・・・と安心しきって、自分は日々の執務に追われ、よく考えようともしていませんでした。
今回の研修会を通して、ふと立ち止まって考えてみると、子どもたちの生活の中での気づき(つぶやき)をひらっていないな・・・、学びへと導くこともできていないな・・・。全体的に見ると元気そうに見えるけど、きっと一人ひとりいろいろなことを考え悩んだりしているだろうに・・・。何ひとつ力になってやることができていない自分に腹立たしくもあります。
今後は、もっと子どもたちと向き合い、養護教諭としての役割を担っていきたいと思います。そして、保健室を「安心と信頼の空間」「癒しの空間」「学びの空間」となるように努めていきたいです。
新開先生、本当にありがとうございました。とても勉強になりました。
この出会いを絆に変え、またいろいろ教えてくださると幸せます。
今後ともよろしくお願いいたします。(市外T養護教諭)