第21回 子どもの学びを創る会

日 時 2007年6月23日 13:30〜16:40
場 所 長門市物産観光センター

テーマ
文学教材の学ばせ方
〜読みの力を高め、話し合いで進める国語科学習〜

    話題提供者 石村 和代先生 (長門市立仙崎小学校教諭)

   指導者 原 浩一郎先生  (山口大学附属山口小学校教諭)
            

日程
13:15〜      受付
13:30〜      開会行事

13:40〜14:40 話題提供・研究協議
15:00〜16:00 指導講話

16:00〜16:30 国語授業のお悩み相談
16:30〜16:40 閉会行事

※一番下に参加者の感想を載せています。

 講師は原浩一郎先生です。
 子どもが文章や言葉に対して,その子なりの意味づけをしながら,主体的に学ぶ授業を常に志向されています。
 これまでも国語実践者の集いや数々の県内外での発表を経験され,高い評価を受けておられます。確実に,これからの山口県国語をリードされる先生です。
 話題提供者は石村和代先生でした。
 国語科を通して,子どもが自ら学ぶ授業づくりを試みられておられました。言葉にこだわり,自分なりの読みをよりどころにしながら,仲間と学び合う国語科学習について考えていきました。
 今回も多くの先生方に参加していただきました。
 原浩一郎先生の「一人学び」の実践や聞くということを大切にされる取り組みに皆様納得の表情でした。
 最後に「国語授業のお悩み相談」というテーマで日頃の国語の授業に対する疑問や悩みを出し合っていただきました。
 授業数の多い国語だからこそ、共感できる悩みや疑問が多数出され、学びの多いコーナーとなりました。
参加者の感想

自分の実践を振り返り,その反省点を次年度に生かしたいという石村先生の熱い思いはすてきだなと思いました。ただ,(私の勉強不足で・・・)まだよくわからないのが,次年度の単元構想をたてることがどのくらい次へ生かせるかということです。うまくいかなかったことの具体的な分析の中で(どのように対応すればよかったか,修正すればよかったか・・・。)その年には,その年の「子ども」と「計画」があり,単元の位置づけがあると思うので,その年の子ども達に一番生かせると思うのですが・・・。リフォームの方法について,もっと勉強したいと思いました。何よりも石村先生の熱心さに感動しました。ありがとうございました。
 「話し合う」ためには,まずよく聞くことが大切だと感じました。その違いや重なりの中に展開の契機がいくつもあり,それをどう生かすか,何を取り上げるか,見ぬく力,聞く力が必要なことを感じました。ありがとうございました。(市外)

初めて子どもの学びを創る会に参加させていただきました。私は初任で授業の仕方や話合いのさせ方,初発の感想の書かせ方とその活かし方が分らなかったので,今日とても勉強になりました。急に全部を実践することは不可能なので,少しずつ実践していきたいと思います。
 石村先生の資料1の初発の感想を見て驚きました。一年生で自分の経験と結びつけて書いたり不思議なことを書いたりできるのは,教師の声かけしだいなんですね。今,二年生を担任しています。私もがんばりたいと思います。今日はありがとうございました。(市内A

久しぶり読み取りの国語学習についてじっくり考えることができました。
 話し方・書き方など表面的な技法ではなく,やはりその内容が大切だと考えるようになったこの頃です。
 その意味でも今回はよい勉強をさせていただきました。(市内)

石村先生の提案?は2年連続でよりよい授業を目ざそうとされる前向きな姿勢に感動?物語と読書紹介(案内)は物語文の方に重点を置いています。ただ,読書紹介については第三者に伝えるという表現がねらいに含まれているのではないのかなあ?つまり,感動的な物語を学習して,自分の読書経験を含めて感動した本,好きな本を誰かに伝えたいと言う思いを考えさせ,「発表」(物語文とはやや別ものと考えることができるのでは?させるという流れ。
 原先生の講話,具体的でとてもわかりやすかった。これからの授業で使えそう。その前に授業者がしっかり教材文を読み込んでいく必要がある。      (N 市内)

一人学びから,どのように読み深めていくのだろうか?と疑問に思っていましたが,一人学びをすることにより,自分の課題を見つけだし,また他の人(同じ意見をもつ)と対話することによって読みが深まっていくのでは・・・と言うことが分りました。

1 石村先生の話題提供
 子どもの事実からつくるリフォーム計画について,ねらいや単元構想など大変勉強になりました。読みを深めるために,子どもたちにどのような働きかけや学習活動が有効であるか学ぶことができました。
2 原浩一郎先生の指導講話
  学び合から創る国語授業を知ることができ,とても参考になりました。発言を引き出し,対立させる,違いや重なりで話合いを深めることで,子どもの学びが深めることができるだろうと思いました。一人学びガイド(一人学び,自問自答)は参考になり,実践してみたいと思いました。 (市外)

「話し合う」ための様々な支援と実践を学ばせていただき,本当に勉強になりました。
 子どもが学び合える授業のために教師が準備しておかなくてはいけないことの大切さを改めて認識させられました。
 ぜひ,自分の教室でも生かしていきたいです。ありがとうございました。(U 市内)

  すごく参考になりました。
 一人学びを授業で行なわれる先生も多く,校内研とかで何回かみてきたけど,見る授業では「子どもをここまでできるようにさせるの大変だなあ」って思っていました。

 今日,自分も真似してみたい有効な手立てを教えていただいたような気がしました。ありがとうございました。(A

  普段,何げなく行なっている国語の授業も,学習活動や学習内容をしっかり考えて一工夫すると次時の授業に生かすことができるなと感じました。
 今日学んだことをさっそく実践していきたいと思います。ありがとうございました。   (S 市内)

 低学年での一人学びに挑戦してみようかなと思った。問いに作り方・持ち方を考えたい。

  一昨年一年生を担任して,同じように進めていて子どもたちがのってこなかった経験があったので大変興味深くきくことができました。いつも指導書にたよっていたので,やはり子どもの実態や教師の学ばせたいことに合わせて教材研究に取り組んでいかなければいけないと思いました。
 また,原先生のお話も分りやすく教えていただき,ぜひやってみたいと思いました。そして,子ども同士で読み深めていけるようなクラスをつくっていきたいです。ありがとうございました。
(0 市内)

 教師主導の授業と子ども主体の授業の中で,教師主導の授業では時間も長く感じ,子どもも「やっと終わった」という表情をしばしば見せます。今回の会に参加して子どもが主体となれば,授業も人間関係も深まると感じました。子ども同士が学び合う授業ができるよう,一人学びの方法や共学びの方法をしっかり研究してみようと思います。本日はありがとうございました。

 具体的な実践例で大変勉強になりました。単元構成や授業の進め方,子どもの主体的な学び,子どもの思いを大切にする授業について知ることができ,役に立てたいと思いました。 ありがとうございました。(K 市外)

 一人学びのさせ方がすごく勉強になったし,「なるほど!」というところがたくさんありました。子どもたちも,自分が知りたいと思っていることを友だちの話合いの中から発見した時,きっと今の自分のような気持ちになるんだろうと思いました。
 この会に参加させていただき,ありがとうございました。 (N  市内)

 子どもたちが話をなかなか聞けないことに悩んでいましたが,今日の話を聞いて「聞く楽しさ」を子どもたちに味あわせていないことに気付きました。工夫していきます。国語の授業について昨年2年生の「お手紙」「スーホの白い馬」で一人学びを取り組みましたが,読みの個人差に大変悩みました。現在は5年生で今の子どもたちで一人学びをすると考えたら,もっと個人差が大きく,学びにならないと思う子どもが5人以上います。その状態で一人学びをやれるかどうか考えます。事前にあらすじをつかませるということは,今までしっかりしてきたことがなかったのでやりたいです。今日は貴重な時間をありがとうございました。 (K 市内)

 石村先生のリフォーム計画,原先生の講話。大変勉強になりました。原先生にも久しぶりにお会いできてうれしかったです。もっともっと聞いてみたいこともあったので,是非また指導をお願いしたいなぁと思いました。
  頭の中では,少しずつ授業のイメージがもてるようになったのですが,実際の指導になるとなかなか思うようにはいかず,理想と現実のギャップに悩む毎日です。
  しかし,今回の会で勉強させていただいたので,また新たな気持ちで月曜を迎えたいと思います。月,火曜とフリー参観です。がんばります。
次回のテーマ「学級作り」。楽しみです。またよろしくお願いします。(W 市内)

昨日は学びを創る会で大変お世話になりました。たくさん勉強させていただきました。ありがとうございました。
  石村先生からは,自らの実践を振り返り,次に生かしていくという視点が大切なこと。原先生からは,一人学びのとらえ方と,学級に合わせた方法を考えることの大切なこと。が,私の中で印象に残りました。
  今,PCを目の前にして,自分のクラスにあった一人学びの指導を考えています。昨日の勉強会が,今日からの活力に変わっています。本当にありがとうございます。
  先生に一つお願いがあります。学びの会で取り上げて頂きたいことです。昨日,原先生が,話し合いのためには,よく聴くことが大切だと言われました。また,教師が率先して,子どもの話をよく聞き,その違いや重なりをみつけねばならないと。そのことが,子どもにも波及し,お互いの考えを聞く耳が養われていくと思います。(もちろんそれだけではないですが)私も,そういう目や耳を持ちたいと強く思っています。それこそが,教師の専門性であり,それが,いま自分が一番付けたい力だからです。しかし,簡単につかないのが現実ですし,そういう力がついているということを実感する時間が少ないのも現実です。
 方法としては,書物や先輩の先生方からいくつか教わっています。子どもの話を広く聞くことができるために,(教師が)教材解釈を幅広くもつための教材の分析,目の前の子どもから出てくるであろう考えの予想,また,授業をビデオにとっての振り返り,時には,授業記録に起こしての分析等・・・ 教育という大きな流れをみることの大切さもありますが,一つの授業,一時間の授業を通して,その中での子どもの言動,表情をみていくこと,その中での教師の居方(佐藤学先生の造語)などを考えることが,教職5年目を向かえた私が最も必要とすることです。しかし,自分の授業や仲間の授業をしっかり見ていく時間や,そういうことを話す機会が全くありません。
 例えば,複数の先生で同一教材に取り組み,その授業記録を持ち寄って,目の前の子どもの学習をどうみているのか,またみていくのか,そして創っていくか,一つの教材にしぼり,どう学習を作って行くかを比較する中で,そのよさや課題が見えてきたり,また,自分の見方や聴き方などだけでは気付かないことにも気付けそうだからです。このことが,教師の聴く力・見えない物を見る力につながるのではないでしょうか。
 そういう学習の機会がある研究会などはないでしょうか。もしあれば教えてください。(K 市外)