Dr.遠藤のピジョンセミナー



 12.シーズン・オフはデスクワークの季節   鳩舎内の衛生
  
  
鳩舎内の衛生

  健康的に飼育するために鳩舎の掃除をこまめに実施する事は、極めて有効な手段ですが、掃除の
 
  他にも鳩舎をさまざまな病原体や外部寄生虫から常時コントロールする注意深い管理が要求されます。
 
  すなわち鳩舎、および鳩舎の入り口、さまざまな付属品の消毒は糞を除去した後に熱湯を流し、洗剤で
 
  洗い流すべきでしょう。
 
  ウイルスと比較してバクテリア、真菌類、寄生虫卵等を殺すのは難しいものです。
 
  なぜなら、それらの殻に含まれる脂肪によって卵内細胞および寄生虫卵は守られています。
 
  そこでこの脂肪を溶かすような物質による消毒が必要となるのですが、その消毒に鳩は耐えられない
 
  のです。
 
  それゆえに消毒の間、鳩は散布した薬液が乾燥するまで鳩舎にいれてはならないし、鳩舎にもよく
 
  換気した後に鳩を収容することが肝要です。
 
  鳩がいても消毒できるような薬品では、これらの病原体に対しては十分な効果を持ち得ません。
 
  病原体を完全に死滅せしむる為には、消毒はメーカーが推薦する濃度で、しかも雫ができる位までの
 
  量が必要不可欠です。
 
 
  いずれにせよ鳩体の健康維持の手段は慎重に慎重に実施されなければなりません。
  
                                            
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