Dr.遠藤のピジョンセミナー



  9.若鳩のトレーニングとそのセオリー   若鳩のトレーニング考
   
  鳩舎の戦力を担う若鳩のトレーニングは第1に強靭な筋肉に支えられた肉体、第2には苦しい条件下を
 
  飛びつづけて帰還する精神を養う点に主眼を置く。
 
  科学的根拠に基づいて、合理的に若鳩を鍛える遠藤流を展開!
 
  くわえて、若鳩の最初の試練、秋レースに付きまとう換羽への対応とその考え方を説く。
 
  
  梅雨期が開けると、若鳩の鳩群もすっかり鳩舎になれ、自然に飛翔時間、高度ともに増し、活発に
 
  若さ溢れる行動を示す。
 
  第一の関門の梅雨期を乗り切った鳩は次へのステップへと歩を進めなければならない。
 
 
  若鳩の舎外は、次のような基礎的考えの下で実施されなければならない。
 
  すなわち肉体的に秋季レース(約三百〜五百キロ程度)に耐えられるだけの飛翔のための筋肉を醸成
 
  しなければならない事が第一点。
 
  次に精神的に苦しい条件におかれても、飛翔し続けて鳩舎に帰還する事が第二点であり、それらを
 
  総合的に考えに入れて舎外運動をしなければならない。
 
 
  しからば舎外運動はいかなる方法がベストであるかというと、残念ながら決定的方法はない。
 
  それぞれの方法をとって実施しているのが実情であるが、
 
  筆者は種々の方法を検討し、簡便でかつ合理的なトレーニング方法を述べてみたい。
 
  しかし、それは理想であっても、鳩舎の立地条件、勤務の関係等々でさまざまな条件を各自が持って
  
  いるので、実際に採用するか否かは、各自で考えていただきたい。
 
  トレーニングに関する方法論を理解し採りいれられるものは採りいれ、切り捨てるものは
 
  切り捨てる・・・いわゆる取捨選択をして欲しいのである。

                                            
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